岸田日本首相、ゼレンシキー宇大統領にロシア中央銀行への制裁発動を報告=日本外務省
日本の岸田首相は28日、ウクライナのゼレンシキー大統領に対し、ロシアの全面的侵略開始を受けて、これまでの対露制裁に加えて、ロシア中央銀行との取引制限やベラルーシの自称大統領ルカシェンコ氏などに対する措置といった追加制裁を発動すると伝えた。
日本外務省がウェブサイトにて、同電話会談につき公表した。
発表によれば、岸田首相は、日本政府と日本国民の心はウクライナ国民とともにあると伝え、またゼレンシキー大統領自身にも危険が迫る極めて緊迫した状況下で国家の主権と独立のために奮闘されていることに心からの敬意を表明した。さらに岸田氏は、ロシアの侵略による犠牲者に衷心より弔意を伝えた。
その上で、岸田氏は、今回のロシアによる侵略は、ウクライナの主権及び領土一体性を侵害し、武力の行使を禁ずる国際法の重大な違反であり、このような暴挙は決して認められず強く非難すると述べた上で、「これまでの対ロシア制裁措置に加えて、ロシア中央銀行との取引を制限する制裁措置やルカシェンコ・ベラルーシ大統領等への措置や輸出管理措置を講じていく」と伝えた。
さらに岸田氏は、すでに表明した1億ドル規模の財政支援に加えて、ウクライナの人々に対して、追加で1億ドルの緊急人道支援を実施すると伝達した。
ゼレンシキー大統領は、これらの日本の取り組みに対して、謝意を伝えた。
その他、岸田氏は、自身が訪れたことのある美しいキーウの街並みがロシア軍の攻撃で大きな被害を受け、多くの市民が死傷しているとの方を聞くたびに「胸が張り裂ける思いにかられること、日本は引き続きウクライナとウクライナ国民を支援する」と伝えた。ゼレンシキー大統領からは、重ねて謝意の表明があったという。
これに先立ち、ゼレンシキー大統領は、ツイッター・アカウントにて、ロシアからの侵略が続く中での日本からの支持と、日本による強力な対露制裁の発動につき岸田首相に謝意を伝えたと報告していた。