ブチャの地獄
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キーウ(キエフ)近郊のブチャ市は、1か月間以上、ロシア軍の占領下にあった。同市のウクライナ軍による解放は、4月1日に確認された。
ブチャにおける「ロシアの世界(ルスキー・ミール)」の結果は、世界中を震撼させた。通りにおける何十もの民間人の殺害、集団墓地や中庭への埋葬、建物の破壊や略奪が次々と明らかになった。
ポドリャク・ウクライナ大統領府長官顧問は3日、「キーウ州は、21世紀の地獄だ。手を縛られたまま銃殺された男性、女性の死体。欧州にてナチズムの最も凄惨な犯罪が再び生じている。ロシアはそれを意図的に実行したのだ」と書き込んだ。
ウクルインフォルムの写真記者が解放されたブチャの姿をカメラにおさめた。
これに先立ち、2日、イルピン、ブチャ、ホストメリ、ボロジャンカを含む、キーウ州全体のロシア軍からの解放が発表された。その後、解放された自治体において、ロシア占領者による民間人に対する多くの殺人事例が確認されている。
確認されているロシア占領者による戦争犯罪の中には、強姦・殺人、殺人後の遺体への放火、自治体首長や一般市民の殺害が含まれる。多くの人々が手を縛られたまま殺害されており、また拷問の痕跡も見られる。殺害は多くの場合、後頭部からの銃殺であった。
ウクライナのゼレンシキー大統領は5日、国連安保理安全保障理事会会合での演説にて、世界はキーウ州ブチャでロシア軍が行ったことを目にしたが、そのような町はウクライナに他にもたくさんあると発言している。
写真:アナトリー・シリク/ウクルインフォルム