3日、ロシア軍、ウクライナ8州をミサイルで攻撃 各地情勢
ウクライナ軍参謀本部は、3日にロシア軍が輸送インフラ破壊を目的として、ウクライナ全国8州(ドニプロペトロウシク州、キロヴォフラード州、リヴィウ州、ヴィンニツャ州、キーウ(キエフ)州、ザカルパッチャ州、オデーサ州、ドネツィク州)をミサイルで攻撃したと発表した。
4日、参謀本部がフェイスブック・アカウントにて伝えた。
また、サドヴィー・リヴィウ市長は、テレグラム・チャンネルにて、リヴィウ市へのミサイル攻撃により、2名が負傷し、市内一部で電力と水の供給が停止していると発表した。
サドヴィー氏は、「リヴィウへのミサイル攻撃の被害の解消作業が続いている。攻撃は変電所3か所に対して行われ、それにより電力供給に障害が起きている。2名が負傷し、彼らには治療が施されている。また、水供給にも障害があり、いくつか医療施設でも停電が起きている」と伝えた。
キロヴォフラード州(中部)では、ドリンシカ市のズヴィズドウシキー市長が、フェイスブック・アカウントにて、同市にミサイルが着弾したことを伝えた。ズヴィズドウシキー氏は、「自治体へのミサイル襲来があった! 写真は公開してはいけない! 混乱しないように!」と書き込んだ。
ヴィンニツャ州(中部)では、ボルゾウ州軍行政府長官が、テレグラム・チャンネルにて、同州で聞こえた爆発音は防空システムが機能したものだと伝えた。
ボルゾウ氏は、「ヴィンニツャ住民が2回聞いた爆発音だが、あれは私たちの防空システムが機能したものだ。撃墜されたミサイルの破片を探している。皆にお願いする。ソーシャルメディア上で、未確認の情報にコメントはしないでくれ。公式情報を待って欲しい」と書き込んだ。
ザカルパッチャ州(西部)では、ミキータ州軍行政府長官が、フェイスブック・アカウントにて、同日同州へ2月のロシアの全面侵攻開始以降初めてのミサイル攻撃が行われたと伝えた。
ミキータ氏は、「ザカルパッチャの山岳部の施設へミサイルが飛来した」とし、現場では関連当局が作業を行っていると伝えた。
ドネツィク州(東部)では、キリレンコ州軍行政府長官が、フェイスブック・アカウントにて、ロシア軍の攻撃により同州では民間人が21人死亡、27人が負傷したと伝えた。
キリレンコ氏は、「5月3日、ロシア人はドネツィク州の住民21名を殺害し、27名を負傷させた。これは、ロシアがクラマトルシク鉄道駅を砲撃して以来最も多い犠牲者数だ」と書き込んだ。
死者が多かったのはアウジーウカの10名、リマンの5名、ヴフレダルの4名だと発表された。
ルハンシク州(東部)のハイダイ州軍行政府長官は、テレグラム・チャンネルにて、3日、ロシア軍は34回のミサイル攻撃を行い、民間人が2名死亡、2名が負傷したと伝えた。
ハイダイ氏は、攻撃を受けたのは同州4つの自治体で、とりわけ、ポパースナについては「ロシア人は単に破壊しているのではなく、同市を地図から消し去っている」と伝えた。死者が出たのは、リシチャンシクとポパースナだという。
ヴィルクル・クリヴィー・リフ(南部)軍行政府長官は、テレグラム・チャンネルにて、隣接するヘルソン州にて、ウクライナが解放した自治体に対してロシア軍が砲撃を行っていると伝えた。
ヴィルクル氏は、「ヘルソン州の解放されたヴィソコピル地域共同体への敵の砲撃の際、砲弾が民間住宅に着弾。母親と5歳の娘が重傷を負った。子供の状態は危機的。負傷者は、クリヴィー・リフへと搬送された。医師が困難な手術を行った。親子ともに生きている。あらゆる不可欠な支援が与えられている」と書き込んだ。
同氏はさらに、ロシア侵略軍が、ヘルソン州の解放されたサフラジウカ村へもグラートにより砲撃を行い、民間人女性1名死亡、3名が負傷したと報告した。
なお、ウクライナでは、2月24日からロシア軍による全面的侵略を受けている。