ジョコ・インドネシア大統領、ゼレンシキー宇大統領と会談 穀物輸出再開等を協議
インドネシアのジョコ大統領は29日、キーウ(キエフ)を訪問した際に、全ての関係者の安全を保証した上でのウクライナの穀物輸出の妨害解除のためにあらゆる可能なことを行うよう要請した。
ジョコ大統領がゼレンシキー宇大統領との会談後共同記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ジョコ大統領は、「私は、ゼレンシキー大統領に対して、ウクライナは世界の食糧安全保障にとって大変な重みを持っているのであるから、ウクライナからの穀物の障害のない輸出と、ウクライナの海洋港を通じた輸出確保のための全ての関係者の安全を保障すべく、あらゆる可能なことをすべきだと伝えた」と発言した。
ジョコ氏はまた、国連によるウクライナの食糧輸出の妨害解除に向けた努力を支持すると発言した。
その他、ジョコ氏は、戦後のキーウ州の病院再建への参加と、ウクライナへの医薬品提供を行う意図があると発言した。同氏は、「私たちは、政府とインドネシアの民が医薬品の支援を提供し、またキーウ州の病院再建に参加するように、あらゆることを行う」と発言した。
ゼレンシキー宇大統領もまた、ジョコ大統領とウクライナの海洋港のロシアによる封鎖の解除とウクライナ農産物の輸出再開、ウクライナの戦後復興の展望について話し合ったと伝えた。
ゼレンシキー氏は、「ロシアは飢餓で世界を脅迫している。同国は、ウクライナからの世界市場における安定的役割を担っている食糧の供給を封鎖した。ウクライナからの数千万トンの穀物がインドネシアの人々をはじめ、消費者のもとに届かねばならない」と強調した。
またゼレンシキー氏は、ウクライナとインドネシアの間の査証免除体制の開始で合意したと報告した。
ゼレンシキー氏は、今回のジョコ氏のウクライナ訪問がインドネシアの首脳として初めてのものであることにつき謝意を伝え、また2月24日以降キーウを訪問した初めてのアジアの国の首脳でもあると指摘した。
ゼレンシキー氏は、ジョコ大統領からG20首脳会談への招待を受けたとしつつ、「ウクライナの参加は、ウクライナの治安情勢と首脳会談の出席者構成による」と発言した。
なお、29日、ジョコ・インドネシア大統領がウクライナを訪問した。ジョコ氏は、キーウ市の他、キーウ州イルピンを視察している。