クレーバ宇外相、パキスタン初訪問 黒海穀物合意や二国間関係につき協議

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ウクライナのクレーバ外相は20日、パキスタン首都イスラマバードをウクライナ外相として初めて訪問した。

ウクライナ外務省が公表した

発表によれば、クレーバ外相はシャバーズ・シャリフ首相を表敬した他、ビラーワル・ブットー・ザルダリ外相と協議を行ったという。

外務省によれば、両外相は、ロシアによる黒海穀物イニシアティブからの離脱を背景とする世界の食料安全保障への脅威について協議した。

その際、クレーバ外相は、「黒海を通じたウクライナの穀物の輸出により2022年7月から、世界の小麦価格は約20%下落した。同時に、ロシアが穀物合意から離脱すると、食料価格は、特にアジアにおいて著しく上昇する。世界中数百万人の命がクレムリンのハンガーゲームの虜となってしまった。私たちは、ロシアに食料を武器として使わせないために、努力を結集しなければならない」と強調した。

クレーバ氏はまた、ウクライナはパキスタンをはじめとする世界史上への理想的な食料供給国であり続ける準備があると伝えた。また同氏は、黒海穀物イニシアティブの再開とウクライナの穀物輸出の継続を可能とする解決策の模索のための国際的な努力へパキスタンが加わる準備を示していることにつき謝意を表明した。

その他発表によれば、両外相は、二国間協力の活性化のための方策を協議した。両者は、近々外務省間での政治協議を開催すること、ウクライナ・パキスタン経済協力委員会の初回会合の準備を加速させることで同意した。

クレーバ氏は、「ウクライナは二国間の貿易量を拡大させること、国家サービスのデジタル化や自動車建設、農業分野における相互互恵的なプロジェクトを始めること、並びに教育分野の協力深化に関心がある」と発言した。