ウクライナの反汚職裁判所、ソリシキー農業相を保釈金を設定した上で勾留決定

ウクライナの政権高官の汚職犯罪事件の裁判のみを扱う「高等反汚職裁判所」は26日、国有地不当取得関与の容疑が伝達された現行閣僚のミコラ・ソリシキー容疑者(農業政策食料相)の未決囚予防措置として、保釈金7570万フリヴニャを設定した上での勾留(逮捕)を決定した。

反汚職裁判所の判事が発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

判事は、「主張は認められる。ソリシキー氏に対して、勾留の形を取る予防措置が適用される」とし、同時に保釈金は7570万フリヴニャだとし、当面の予防措置の期間は2024年6月24日までの60日間となると伝えた(編集注:その都度期間の延長あるいは措置の変更が決定される仕組み)。

また、保釈金が支払われた場合でも、ソリシキー容疑者は、国家汚職対策局(NABU)捜査官、検察官、判事の全ての要求に従った出頭、検察官あるいは裁判官の許可のないキーウ市外への移動、居住地及び職場の変更に関する捜査官、検察官、裁判所への報告、同事件の証言者及びその他容疑者との会話の禁止といった複数の義務が課される。

加えて保釈金支払い後でも、自らの国外渡航用旅券やその他ウクライナ国外に出国する権利をもたらす書類の国家機関への提出と電子コントロール機器の装着が必要となる。

なお、特別汚職対策検察(SAP)側の請求は、ソリシキー容疑者の勾留と2億フリヴニャの保釈金設定だった。

これに先立ち、23日、NABUは、現役閣僚であるソリシキー氏などが国有土地を2億9100万フリヴニャで取得した上、さらなる国有土地を1億9000万フリヴニャで取得しようとしていた容疑を発表していた