ウクライナ安保会議書記、現在の露軍の集結は侵攻開始に十分な数でないと指摘
ウクライナのオレクシー・ダニーロウ国家安全保障国防会議(NSDC)書記は、ウクライナ周辺に集結しているロシア軍部隊の数はウクライナに対して全面的な侵攻を開始するのには十分ではないと指摘した。
ダニーロウNSDC書記がナストヤシェイェ・ヴレーミャ局へのインタビュー時に発言した。
ダニーロウ氏は、「私たちは、ロシア軍の大集結なるものを観察していない。部隊の一定の移動はあるが、しかし私たちにとってそれは決定的なものではない。全面的な侵攻のためには、その数は、少なくとも3、4、5倍、つまり、現在よりもはるかに多くなければならない」と発言した。
また同氏は、ウクライナは7年間ずっと脅威に晒され続けているのだと指摘した。
同時に同氏は、「現在その問題が非常に高いレベルに上がっている。非常に多くの国が、ロシア連邦が侵攻を行った場合、適切な対応を行うという義務を自ら負った。私たちは、クリミア問題の時のように、すでに事実が起きた後に対応するのではなく、事前に対応して欲しいと思っている」と発言した。
加えて同氏は、ウクライナ軍は敵を迎え撃つだけの十分な武器を持っていると述べた。「大規模侵攻が生じた場合に、航空機が展開され、その他の影響力行使の手段が展開された場合は、私たちにとってある種の挑戦が生じる。しかし、私は、私たちが自らの国を守っていくことを確信している。ここは私たちの土地であり、私たちはここからどこへも出て行く予定はない。最近プーチンが何故かこれまでよりも頻繁に述べている、私たち(編集注:ウクライナ)は存在しないだとか、何らかの不十分な国家だとかいう発言は、私たちの問題ではなく、彼の問題なのだ」と指摘した。
同氏はさらに、最近の世論調査により、ウクライナ国民の50%以上が自国を守る準備があることがわかっていると述べ、中でも35%は、自ら武器を手にして抵抗する準備があると答えたことを喚起した。同氏は、国家の課題は、彼らがそれを手に入れられるようにすることだと発言した。
その他同氏は、「私たちがたとえ政治的動機やその他のことではバラバラであろうと、私たちの国に挑戦が生じる時には私たちは皆団結する。そのことを理解して欲しいと思っている。国家のことになれば、皆団結するのだ」と強調した。