黒海地域はNATO諸国の安全保障にとって戦略的意味を持つ=NATO事務次官
北大西洋条約機構(NATO)のジョアネ事務次官は、黒海地域はグローバルな勢力の間の対立の中心地に位置しており、地域の安全保障にとって重要な意味を持っているとし、正にそのために欧州大西洋システム全体にとって戦略的重みを持っていると指摘した。
ジョアネ氏が13日にルーマニア・ブカレストにて「クリミア・プラットフォーム」の枠内で開催された第1回「黒海安全保障会議」の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ジョアネ氏は、「私たちは、競争的で危険な世界を生きているが、それはこの戦争だけの結果ではなく、グローバルな変化とグローバル勢力の間の競争の結果である。現在、それは民主主義体制と権威主義体制の間の戦いによって定められている。黒海地域は、その議論の中心にある。同地域は、欧州大西洋の安全保障にとって戦略的意味を持っている」と発言した。
同氏はまた、ロシアの軍事侵略が始まると、NATO同盟国がウクライナに過去に例のない規模の支援を提供し、総額650億ドルとなる武器、軍事装備などを供与したとし、そのような支援を必要な限りずっと提供し続けると伝えた。
その他同氏は、「私たちは、あなた方を長い欧州大西洋統合の道において支え続ける。私は、この国(ルーマニア)の外相として、19年前にNATOにて国旗を掲げた。今、フィンランドが同じことを行い、もうすぐスウェーデンも行う。私たちは、あなた方(ウクライナ)も欧州の国であり、欧州大西洋家族に属していることを知っている。私は、その道においてあなた方とともに立ち続ける。(中略)私たちは、ゼレンシキー大統領を今年7月中旬のビルニュスで開催される(NATO)首脳会談で歓迎できることを期待している」と発言した。
なお、13日、ブカレストにて、クリミア・プラットフォームの枠内で第1回「黒海安全保障会議」が開催された。