独防衛大手ラインメタル、露の脅迫を受けてもウクライナでの戦車工場建設を断念せず
独防衛大手企業「ラインメタル」のアルミン・パッペルガー最高経営責任者(CEO)は、ロシアからのウクライナに対して空爆を激化するとの脅迫によって、ラインメタル社によるウクライナ国内の戦車工場建設計画が影響を受けることはないと発言した。
パッペルガーCEOが独ビルト紙にコメントした。
パッペルガー氏は、「私たちが同国への支援を思いとどまることはない。(ウクライナは)機微な標的に対する攻撃への効果的な防衛オプションを有している」と発言した。
ラインメタル社は、ウクライナの防衛企業「オボロンプロム」と協力して、ウクライナ国内に生産拠点を設立しており、合弁企業の株式の過半数を保有することになるという。ウクライナの製造ラインからは、弾薬、装甲車、戦車「パンター」が製造されていくという。また、装甲車「フックス」の修理も同ラインで行われる予定だという。
費用は約2億ユーロと見積もられているとのこと。
これに先立ち、ロシア政権のメドヴェジェフ安全保障会議副議長が、「フリッツたち(編集注:ドイツ人への蔑称)が本当にそこに建設を決めるなら、私たちは待ち侘びることになるだろう」などと発言していた。また、ザハロヴァ露外務報道官は、「ラインメタル社の装甲車工場は、建設されたら、ウクライナにおける合法的な標的となる」と発言していた。
パッペルガー氏は、1990年からラインメタル社に勤務しており、2013年からCEOを務めている人物。
写真:picture alliance/dpa