ウクライナ国会安保委員会、新しい動員法案に全ての提案が考慮されることを期待

ウクライナ最高会議(国会)安全保障・防衛・情報委員会の委員たちは、政府立案の新しい動員法案に最高会議からの全ての提案が考慮されることを期待している。

24日、安全保障・防衛・情報委員会のイェホール・チェルニェウ副委員長(与党「人民奉仕者党」会派)がテレビ番組「統一ニュース」出演時に発言した。

チェルニェウ氏は、「私たちは、その法案の作成者である国防省、閣僚会議(内閣)から法案の新しい本文を待っている。残念ながら『グレー』だった法案初版の作業時に私たちが伝えた提案が全て考慮されることを期待している。私たちは、動員されることになる人々のための動機の面により注目された、新しいバランスのとれた法案を目にすることになる。私たちは、その法案の登録を待っている」と発言した。

また同氏は、安保委員会は新しい動員法案への提案を国防省、参謀本部、最高会議の全ての会派の議員と協力して策定したと伝えた。その際同氏は、議員たちは提案提示の際に、動員解除時期をはじめ、軍人からの要望についてもよく分析したと指摘した。

さらに同氏は、その政府立案の動員法案に対する修正提案の重要なものについて説明した。同氏は、「修正内容は、予備(兵力)はなければならないということ、第3種障害を持つ国民は動員対象とすべきでないということ、電子メールでの召集令状の送付はあってはならないということに関わる。前の版の法案では残念ながら侵害されていたが、何よりまず憲法上の人権は侵害されてはならない。他方で、法案では強制手段は残される。なぜなら、動員は願望についてのことではなく、国を守るという私たちの義務についてのことだからだ」と発言した。

同時に同氏は、法案にて、潜在的に動員される人物のためとなる動機やアプローチがより多く与えられねばならないと指摘した。

これに先立ち、昨年12月25日、ウクライナ閣僚会議(内閣)は、最高会議に対して、新しい動員法案(「動員、軍籍、軍役の個別問題の補完に関する法案」、法案番号第10378)を登録していた。

この法案は、ウクライナの政界や社会に多くの議論を呼び起こした。ウクライナのルビネツ最高会議(国会)人権問題全権は、同国政府が提出した新しい動員法案においてウクライナ憲法に反していると思われる項目を3つ指摘していた。

1月11日、同法案は、追加作業のために最高会議から閣僚会議に返却されている。

ウクライナのカルミコヴァ国防次官は18日、新しい動員法案の主要な意図は、2022年2月からウクライナを防衛している人々を交代できるようにする条件を作るためだと発言していた。

ゼレンシキー大統領は、今月、動員問題は「公正さの問題」だとし、「戦争の初日からいる人々がおり、彼らが不平を述べている」「彼らを休ませてあげねばならない」「彼らは、他の者と交代する公正さを受けるに値する」と発言している