「北方領土は不法占拠、日本に返還されるべき」=ウクライナ大使

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ウクライナは、日本の領土一体性を完全に支持している。北方領土は不法な占拠であり、日本に返還されるべきである。

11月30日、セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ大使が日本記者クラブでの会見時に発言した

記者から日露関係に関するコルスンスキー大使の考えをたずねると、コルスンスキー大使は、「何よりまず、言わせて頂きたいのは、私たちは日本の領土一体性を完全に支持しているということです。北方領土は不法な占拠であり、日本に返還されるべきです」と発言した。

加えてコルスンスキー大使は、北方領土の返還には今の時点では大きな期待は持てないと指摘した。大使は、ウクライナ、モルドバ、ジョージア、アゼルバイジャンといったGUAMの国々がロシアとの間で領土問題を抱えていることを喚起しつつ、アジアでは日本もロシアとの間で同様の問題を抱えており、ロシアはそのような政策を意図的に利用しているとの見方を示した。

また大使は、クリミア問題も北方領土問題も必ず終わると確信しているとしつつ、日本にもクリミア・プラットフォームに参加してもらえたらありがたいと思っていると発言した。

その他、大使は、「全ての問題は相互に繋がっている」と述べ、前述の領土問題は「ロシアが世界をどう見ているかの反映である」と指摘した。その上で、日本とウクライナの領土一体性の回復という共通のゴールは両国を連帯させるものだと考えていると発言した。

なお、これに先立ち、コルスンスキー大使は、本年5月のウクルインフォルムに対するインタビューの際、記者から「ウクライナは北方領土を『ロシアに占領されている日本の領土』と認めているか」との質問に対して、「私が知る限り、ウクライナは本件について一度も公式な声明を出していない」と答えていた。同時に大使は、本件についてウクライナが非常に丁寧に考える時が来ていると思うとも発言していた。