ウクライナが加盟しなければNATO・EUは弱くなる=ゼレンシキー大統領

ゼレンシキー大統領は、ウクライナは北大西洋条約機構(NATO)への加盟の準備があると指摘しつつ、ウクライナが加盟しなければNATOは失われ、EUは弱体化するだろうと発言した。

ゼレンシキー大統領が10日、「ヤルタ欧州戦略会議(YES)ブレインストーミング」登壇時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ゼレンシキー大統領は、「私たちは、私たちはNATOに必要であり、ウクライナ抜きではEUは強くなれないと話している。私は、それをオープンに米国大統領とも話している。私は、ウクライナ抜きではNATOは失われてしまうと思っている。私は、ウクライナ抜きでは、EUは少し弱体化するだろうと思っている」と発言した。

大統領はまた、大統領就任から2年間で各国の軍を見てきたとしつつ、ウクライナ軍は世界でも強い軍の部類だと強調した。

その上で、大統領は、「私たちは、私たちの軍のレベル、専門家のレベルからして、NATO加盟の準備がある。私たちが実施している改革は、何よりも私たちに必要なものであり、誰か他の者、NATOやEUに必要なのではない。私たち、ウクライナの人々にとって必要なものなのだ。改革は、人々の生活を楽にし、国の経済を強くするための可能性を与えるために必要なのだ」と発言した。

その他大統領は、現在のEU加盟国の全ての首脳が、「そこ(EU内)にいたいと思っているわけではないし、皆がウクライナをそこに見ているわけではない(編集注:加盟を望んでいるわけではないの意)」と述べつつ、同様のことがNATOに関しても言えると発言した。

その上で、ゼレンシキー大統領は、「ロシアを強くしたいなら、ウクライナを受け入れなければ良い。これは、ロシアとのカウンターバランスの話ではない。(中略)EUを強固なままにし、NATOを主体的存在のままにしたいのであれば、ウクライナのような、欧州の領土が大きく、複数の戦争を経験した人々のいる国を招待すべきだ」と発言した。