プーチン露大統領、武装集団「DPR/LPR」を国家承認
ロシア連邦のプーチン大統領は21日、ロシアのテレビにて55分間の演説をした際に、ウクライナ東部の武装集団「DPR」「LPR」の国家としての独立と主権を承認すると発言し、関連大統領令に署名した。
ロシアのテレビ局が署名式の様子を報じた。
プーチン氏は、「『DPR』と『LPR』の独立と主権を速やかに認めるというはるか前に熟した決定は不可欠だと思っている。ロシア連邦院に、この決定を支持するよう要請する。その後は、当該『共和国』との友好相互支援条約の批准だ」と発言した。
これに先立ち、プーチン氏は、ドネツィク・ルハンシク両州一部地域(CADLR)で「情勢激化」が生じているとしてウクライナを非難し、ロシアはウクライナの領土一体性維持のためにあらゆることを行ったと発言した。プーチン氏はまた、脅迫的な言葉を用いて、ウクライナがドンバスにて攻撃的に行動していると主張した。
また、プーチン氏は、演説にて短く、ウクライナはレーニンとボリシェヴィキが作り出した、などという、ウクライナの一般的な歴史観とは大きく異なる独自の歴史物語を披露して見せた。
さらに同氏は、ウクライナの現状を極めて否定的に表現し、ウクライナを「傀儡政権の植民地」だと形容した。同時に、同氏はクリミアの占領についても正当化言説を繰り返した。
その他プーチン氏は、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟すれば、ロシアに脅威を与えるとする、これまでのナラティブを繰り返した。さらに同氏は、西側諸国がロシアの安全保障に関する最後通牒に対して、肯定的な返事を出さなかったことを非難した。