EU、第6対露・ベラルーシ制裁パッケージを採択

欧州連合(EU)は3日、ロシア連邦とベラルーシに対する対ウクライナ全面的侵略に関係する第6制裁パッケージを採択した。

欧州理事会広報室が制裁採択につき公表した

発表には、「ロシアによる対ウクライナ侵略戦争の継続、ベラルーシによるその支持の観点とロシア軍がウクライナにおいて犯した蛮行に関する報告を考慮した上で、EU理事会は今日、ロシアとベラルーシに対する第6経済・対個人制裁の発動を決定した」と書かれている。

同制裁は、ロシアの継戦能力を効果的に制限することを目的とする複数の方策からなるとあり、とりわけ、EUはロシアからの原油・石油製品の購入・輸入・輸送の禁止を決定したと説明されている。その際、禁輸は原油は6か月、その他石油製品は8か月かかるとのこと。

同時に、地理的にロシアからの虚急に特別な依存を有し、理想的な代替のないEU加盟国には、パイプラインを通じた原油輸入の一時的な例外が設けられることになっている。

また、ブルガリアとクロアチアも、原油と軽油の海洋供給に関して一時的例外が適用される。

その他、ズベルバンク、モスクワ・クレジット・バンク、ロシア農業銀行、ベラルーシ発展再建銀行がSWIFT(国際銀行間通信協会)から除外される。

加えて、制裁は、ロシアの3つの国営メディアの放送を停止した。EUは、停止されたメディアは、情報操作、ウクライナ侵攻に関する、プロパガンダを含む偽情報拡散のために用いられていたものだと説明している。

さらに、EUは、軍民両用品の輸出制限リストの拡大、コンサルティングサービス提供の禁止、対個人制裁の拡大を決定した。

EUは、ロシアによる対ウクライナ侵略戦争を強く非難した上で、ロシアに対して、民間人、民間インフラへの攻撃を速やかに止め、速やかかつ追加条件なしで全ての部隊と兵器をウクライナの国際的に認められている国境内の全ての領土から撤退するよう要請している。さらにEUは、ロシア軍の犯した残虐行為、苦しみ、破壊は筆舌し難いとし、ロシアに対して、民間人に速やかな人道アクセスと安全な通行路を与えるよう呼びかけ、また強制的にロシアへ連行したウクライナ国民を速やかかつ安全にウクライナへ帰国させるよう要請した。