ポーランド外務省、仏独伊3国首脳に対し「ゼレンシキー氏に対露譲歩の圧力はかけてはならない」

ポーランド外務省は、マクロン仏大統領、ショルツ独首相、ドラギ伊首相によるウクライナ首都キーウ(キエフ)訪問計画を把握しているとしつつ、3国首脳がゼレンシキー宇大統領に対して、ロシアへの譲歩を迫り、圧力をかけるようなことがあってはならないと表明した。

13日、プシダチュ・ポーランド外務次官がポーランド・ラジオ出演時に発言した

プシダチュ次官は、ポーランド外務省はマクロン仏大統領、ショルツ独首相、ドラギ伊首相のキーウ訪問の意向を把握しているとし、ドゥダ・ポーランド大統領がマクロン氏とショルツ氏に対してキーウを訪れ、ブチャやボロジャンカを自分の目で見るように呼びかけたのだと指摘した。そして、「もしかしたらそれによって彼らのアプローチが変わるかもしれない。だから、その訪問がどのような結果をもたらすか、見てみようではないか」と発言した。

さらにプシダチュ氏は、フォンデアライエン欧州委員長とボレル欧州連合(EU)上級代表の見方も当初はあいまいだったが、ウクライナ訪問後に「戦争がどのようなものか」理解したようだと指摘した。

その上で同氏は、仏独伊3国の首脳もウクライナを訪問したら自らの見方を完全に変えることになるだろうと述べた。そして、「彼らの(編集注:ウクライナ情勢に対する)姿勢は、現時点では、間違いなく(編集注:ポーランドの姿勢と)異なる。彼らがヴォロディーミル・ゼレンシキー氏にいかなる譲歩も迫らないように、作業をしなければならない」と発言した。

同氏はまた、自身はどうしてウクライナが何かについてロシアを許さなければいけないのか、理解できないとし、「もしかしたら、西側の国々の中には、自らの資金でプーチンの面子を守りたがっている国があるのかもしれない」と皮肉を述べた。

これに先立ち、イタリアのラ・スタンパ紙が6月16日にドラギ伊首相、マクロン仏大統領、ショルツ独首相がウクライナを訪問すると報じていた。

写真:ポーランド政府ウェブサイト