西バルカン3国、ウクライナへのEU加盟候補国地位付与支持を表明
15日、ラマ・アルバニア首相、アバゾビッチ・モンテネグロ首相、コヴァチェフスキ北マケドニア首相とゼレンシキー宇大統領は、ウクライナへの欧州連合(EU)加盟候補国地位付与への支持を表明する共同声明を採択した。
同日、キーウ(キエフ)を訪問したラマ・アルバニア首相とアバゾビッチ・モンテネグロ首相がゼレンシキー宇大統領との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
記者会見時、ゼレンシキー大統領は、アルバニアとモンテネグロの両国首相がキーウ州のロシア軍から解放された自治体を訪問し、敵の行動の被害を自らの目で見てから、大統領府で会談を行ったと指摘した。
ゼレンシキー氏は、今回の会談はユニークなものであり、西バルカン諸国とウクライナの実質的な首脳会談だと述べ、アルバニアとモンテネグロの首相の他、北マケドニアのコヴァチェフスキ首相もオンラインで会談に参加したと伝えた。
またゼレンシキー氏は、「私たちの会談は、親愛なる首相たち、それらの国々の国民による、私たちの領土一体性、主権、私たちのEUへの完全加盟方針への支持を示すものである」と発言した。ゼレンシキー氏は、3国の首相に対して、同日会談の結論文書として採択されたウクライナへのEU加盟候補国付与を支持する共同声明につき謝意を表明した。
同氏はまた、会談では防衛協力についても協議されたと伝えた。
同氏は、「私たちの国、ウクライナ、アルバニア、モンテネグロ、北マケドニアは、EUの完全な加盟国とならねばならない。私たちは、私たちの国々がこの欧州の道における競争相手ではなく、補完し合い、互いに機会を強化し合う関係であることに同意した」と発言した。
同氏はまた、ロシアによる反欧州政策に対しては、欧州における団結した立場を強め、欧州の国家の間の調整を高めることが必要だとし、いわゆる「旧」と「新」のEU加盟国の間の相違を克服すべきだと発言した。さらに、同氏は、欧州におけるあらゆる「グレーゾーン」も消し去ることが重要だと指摘した。
アルバニアのラマ首相は、ウクライナの人々との連帯を表明し、ウクライナによるEU加盟候補国になることへの願望への支持を明言した。ラマ氏は、「私たちは、EUが私たちを回避したとして、あたかも私たちが傷ついているかのような予想を誰かが行うことは望んでいない。そのようなものはない。私たちは、それは別個の問題だと考えている」と発言した。またラマ氏は、戦争の終結、平和の確立を祈願した。
モンテネグロのアバゾビッチ首相は、今回のキーウ訪問は、欧州の共通の価値と自らの将来を自ら選ぶ権利を巡って戦うウクライナの人々への支持の証だと指摘した。アバソビッチ氏は、モンテネグロ、アルバニア、北マケドニアは、民主主義の基盤にとって有益な、ウクライナの人々と政権の選択を間違いなく支持していると発言した上で、「それはEU加盟についても同様だ。あなた方は、後日欧州の家族に加わることにつき、モンテネグロ、アルバニア、北マケドニアの支持を有している」と指摘した。同氏は、バルカン3国首相のウクライナ支持の立場を他の欧州のパートナー国が耳にすることを期待していると述べた。また同氏は、3国は戦後ウクライナの復興への貢献を行う準備があると発言した。
写真:大統領府