ゼレンシキー宇大統領、戦後復興のビジョンを説明
ウクライナのゼレンシキー大統領は、4日にスイス・ルガーノで始まったウクライナ復興会議の開会式にて、オンラインで基調講演を行った。
ゼレンシキー大統領は、全ての文明国に対して、ウクライナ復興計画へと加わるよう呼びかけた。
ゼレンシキー氏は、「まだ春、私たちはパートナーたちにウクライナ復興プロジェクトに加わるよう提案した。もうその時には、それが現代における経済面、技術面、国家面、そして何よりも世界観の面で、最大のプロジェクトになることはわかっていた。そして、私は、戦争で被害を受けた地域、町、あるいは分野を後援先として選ぶという、私たちの提案を肯定的に受け止めてくれた国々に感謝している。(中略)さらに、それは民主的世界、欧州、私たちの国々の間における数百万の新しい繋がりを作ることになる。復興される一つ一つの町、一つ一つのコミュニティ、一つ一つの分野が、誰がそれを支援したかについての歴史的証明となるのだ」と発言した。
また同氏は、ウクライナの復興後、それぞれの国のサポートは、ただ国旗が飾られるだけではなく、人々の新しい生活の中に織り込まれていくだろうと指摘した。
同氏は、デンマークがミコライウの復興の後援を、英国がキーウ州の復興の後援を行う準備があることにつき謝意を表明し、また「同様に私は、全ての文明世界の国々、野心的な企業に、私たちの努力に加わるよう招待する」と発言した。
同氏はまた、ウクライナ復興の特別欧州プラットフォームの設置を主導する欧州委員会に謝意を伝えた。同時に同氏は、全てのイニシアティブは、一つのシステムの中にあるべきで、そこには必要だけでなく、ウクライナの人々の気持ちが最上位となるべきだと主張した。
そして同氏は、「そのため、ウクライナは自らの国家復興計画を提案する。それを基盤に、それぞれのイニシアティブ、アイデアを実現し、完全かつ合理的で、ウクライナの利益に適う形で、復興に向けられる資金を利用できるものとする」と発言した。
さらにゼレンシキー氏は、復興プロジェクトにおける重要原則として、最大限の安全、最大限の製造性、最大限の環境基準の遵守、最大限のグリーンテクノロジーの利用、最大限の自治体利益の考慮、計画と資金利用時の最大限の透明性を挙げた。
加えて同氏は、「また、復興プロジェクトを最大限ウクライナの本当の経済生活へと根付かせなければならない。復興の結果が長期的に機能するようにだ。つまり、雇用創出、ウクライナの新しい産業の誕生、あなた方のビジネスのウクライナでのローカライズだ。もちろん、生活の物質面の復興だけの話ではなく、機構化された発展についての話だ」と指摘した。
なお、4、5日、スイスのルガーノにて、ウクライナ復興会議が開催されている。