スウェーデン首相、ゼレンシキー氏にカール12世によるコサック共同体の国家承認の書簡写しを手交

写真

スウェーデンのアンデション首相は4日、ウクライナ訪問時に、ゼレンシキー宇大統領に、スウェーデン王カール12世がウクライナ・コサック共同体「ザポロッジャ・シーチ」を独立国家として承認する内容の1711年の書簡の写しを手渡した。

アンデション首相は、プレゼントとしてウクライナへ、スウェーデンの国家アーカイブから1711年のカール12世の書簡の写しを持ってきたと伝えた。

アンデション氏は、「書簡は、スウェーデン大使へのザポロッジャ・シーチを、国際法の主体としての独立国家と認定するよう指示を与えるものとなっている。モスクワのツァーリからの圧力を受けないようにするためだ。私は、これは現在の政治文脈に良く合うものだと思っている。18世紀には、私たちの王がコサック共同体とコサックの民主主義に心を打たれていたというわけだ」と発言した。

同氏はまた、その300年後、ウクライナにおけるスウェーデンの成功したプロジェクトが、地方自治と民主的草の根プロセスだと指摘した。

ゼレンシキー大統領は、書簡の写しを見せて、その一節の以下の内容の翻訳を読み上げた。

「ウクライナと全てのコサックの意志についての条項を可及的速やかに実現すべく、全ウクライナとザポロッジャ軍がピリープ・オルリク現頭領の元で古き自由と自らの支配とかつての国境を取り戻すべく、これ以降はこの民が独立した国家となり、今後決してツァーリの支配や庇護に降ることのないように」

なお、スウェーデンのアンデション首相は4日、ウクライナを訪問し、ゼレンシキー宇大統領と会談した。両者は、会談の総括として共同声明に署名した。