北朝鮮、ロシア武装集団を「国家」承認　ウクライナは外交関係断絶へ

北朝鮮は１３日、ウクライナ東部を実効支配するロシア占領政権「ＤＰＲ」と「ＬＰＲ」を公式に「国家」として承認した。

ロシア国営ニュースサイト「リア・ノーヴォスチ」がテレグラム・チャンネルで報じた。

また、在露北朝鮮大使館もロシアの報道機関に対して、北朝鮮外務次官が平壌にて「ＤＰＲ／ＬＰＲ」の承認に関する口上書をロシア大使に手交したと伝えた。

これを受け、ウクライナ外務省は１３日、北朝鮮を強く非難する声明を発出した。

声明には、「私たちは、その決定を平壌からのウクライナの主権と領土一体性を弱体化する試み、ウクライナ憲法、国連憲章、国際法の基本的規範と原則への深刻な侵害とみなす。北朝鮮体制によるドネツィク州とルハンシク州のロシアの占領政権の『主体性』承認は無意味であり、法的効力は発生せず、ウクライナの国際的に承認されている国境を変更しない」と書かれている。

外務省はまた、このような非友好的行為に対して、ウクライナは北朝鮮との外交関係を断絶すると発表した。なお、外務省は、北朝鮮との政治的・経済的関係は同国に科されている国際制裁により、現時点ですでに行われていないと指摘している。

加えて、声明には、「ロシアから北朝鮮へのウクライナ領土の一部の力による奪取の合法化を支持する要請は、平壌よりむしろモスクワの毒性について物語るものである。ロシアには、世界に、ロシアに財政面と政治面で依存する国以外に同盟国はもう残っておらず、ロシア連邦の孤立のレベルはまもなく北朝鮮の孤立のレベルに達する。ウクライナは今後も自国の主権と領土一体性の侵害に対して最大限断固として対応していく」と書かれている。

なお、ウクライナ東部のロシア武装集団「ＤＰＲ／ＬＰＲ」は、北朝鮮の今回の承認以前に、ロシア連邦とシリアが承認している。