クリミア脱占領の主要な手段は外交だが、「軍事要素」も不可避=クリミア宇大統領代表
タシェヴァ・クリミア自治共和国ウクライナ大統領常駐代表は、ウクライナは外交をクリミア解放の主要な手段として見ているが、軍事要素もまた必ず生じると発言した。
タシェヴァ代表がウクルインフォルムのインタビュー時に発言した(リンク先はウクライナ語版)。
タシェヴァ氏は、「私たちは、クリミアへは最初に軍人が入って行くと理解している。そのため、クリミア脱占領の軍事要素は確実に生じる」と発言した。
同氏はまた、2021年にウクライナ政権がクリミア脱占領・再統合戦略を確定したことを喚起しつつ、同戦略には、脱占領の主要な手段は外交手段だと書かれているが、「それだけだというわけではない」と発言した。
同氏は、2月24日以降、「多くのことが変わった」と述べつつも、ただし、「いずれにせよ、外交的対話政策を基本的手段として用いている」とも発言した。
加えて同氏は、多くのことが前線、南部の状況や、その他の一時的被占領地の解放状況に左右されると説明した。
同氏はまた、ロシアの全面的侵攻開始と、プーチンのウクライナの完全占領計画の失敗以降、クリミアの人々の感情は決定的に変化したとし、現在多くの人々が被占領地の解放を待っているとし、それはクリミアからの避難者や、クリミアに暮らす人々の対話で直接感じ取れると発言した。
同氏は、ロシアが全面的侵攻を始めたことで、クリミアの返還は著しく加速するとしつつ、同時に「それが今すぐ生じるとは誰も言っていない」とも指摘した。
さらに同氏は、現在被占領下クリミアでは、抗議ムードが高まっており、人々は積極的に自分の意見を述べたり、行動したりしていると伝えた。例えば、ロシア侵略者のマークの描かれた自動車を傷つけたり、柵に色を塗ったり、反戦チラシを配ったり、抗議集会に参加したり、軍事委員会に火炎瓶を投げたりしているという。
同氏は、「通りには、8年間気付かなかったような人々が出てきて何らかの活動をしている。思うに、私たちがロシア占領『裁判所』から知っていたことは、氷山の一角に過ぎなかったのだろう。全ての事例を把握しているとはとても言えない」と発言した。