ロシアは2014年と類似のシナリオでウクライナの占領地の併合を準備している=米ホワイトハウス

米国のカービー国家安全保障会議(NSC)戦略広報担当調整官は19日、ロシアはウクライナ領「併合」の基盤を作りながら、占領地にて違法な人物の「任命」を行っていると指摘した。

カービー調整官がホワイトハウスでの記者会見時に発言した。ラジオ・リバティが報じた

カービー氏は、ロシア人たちは奪取した領土にて、もしかしたら9月に、偽住民投票の実施を計画しており、ロシア・ルーブルの流通、住民へのロシア国籍取得申請の強要を準備していると発言した。

また同氏は、「ロシアは、併合シナリオと呼び得る計画の展開を始めている。それは、2014年に、ロシアがクリミアに侵攻し、結果クリミアを併合した、私たちが目にしたことのあるシナリオとそっくりのものである。すでに今、ロシアは、支配下に置いているウクライナ領で違法な代理人を任命している」と伝えた。

その際同氏は、ロシアの「併合」の対象となっている領土は、南部のヘルソン州、ザポリッジャ州と、東部のドネツィク・ルハンシク両州全土だと指摘した。

同氏は、「力による併合は国連憲章への著しい違反であり、私たちはそれが罰されずにいることを許さない」と発言した。

同時に同氏は、自身がロシアの計画を明かしているのは、「予見されているどのような併合も意図的で、違法で不当なものであることを、世界が知っておけるようするため」だと指摘した。また同氏は、米国はその行為に対して、「素早く、強固に、同盟国・パートナー国と共同で」対応すると伝えた。その際の制裁は、ロシアにより確立された「傀儡人物・代理人」に対するものとなるという。