「ロシアはテロ国家認定せねばならない」=ゼレンシキー宇大統領、露軍のイジュームでの蛮行受け
ウクライナのゼレンシキー大統領は16日、国際社会に対して、ロシア軍にブチャ、マリウポリ、イジュームで行った蛮行を繰り返させないために、ロシア連邦をテロ支援国家と認定するよう改めて要請した。
ゼレンシキー大統領が動画メッセージにて発言した。
ゼレンシキー氏は、「今日、ハルキウ州イジューム市にて、捜査官、検察官、専門家という私たちの全ての機関が活動している。今日、イジュームには、ウクライナや外国の100人以上の記者が来ている。今日、世界は、ロシア軍が何を残していったかを目にしなければならない。またもや殺された人々、子供や大人、民間人や軍人の大量埋葬地だ。彼らは拷問されたり、銃殺されたり、砲撃で殺されたりした。そこには、一家全員で埋められている者もいた。母、父、娘だ。400以上の墓がある。イジューム近郊の森の中だ。私たちは、そこにどれだけの遺体があるのかまだ知らない。検死は始まったばかりだ」と報告した。
同時に同氏は、すでに今日、ロシアの占領時に犯されたさらなる蛮行の証拠が上がってきていると述べ、「ロープで首を締められ、ロープを首に巻かれたまま埋められた人の遺体。腕の骨を折られている遺体、その他の虐待の跡。明らかな拷問の跡のある殺された軍人17名の集団墓地。今日世界は、それを目にしなければいけないし、ロシアが占領地のあらゆる場所で蛮行の跡、テロの跡を残していることを知らねばならない。あなた方はブチャを見た、あなた方はマリウポリを見た。今度はイジュームだ」と発言した。
同氏は、「世界がロシアのテロリストたちを止めるまで、あとどれぐらいの同様の場所をそのテロリストたちが作らねばならないのか」と述べ、「今日私は、全員、米国、欧州、政治家、社会、国連、全ての国際機関、各国首脳、一人一人の命を大切にする一般人に呼びかける。現在ないのは一つのことだけだ。真実の承認、ロシアをテロ支援国家とする承認がないのだ。ロシアはすでに世界最大のテロの源泉となっている。いかなるテロ勢力も、そこまでの死は生み出していない。それは法的に承認しないといけない。行動せねばならない。ロシアのテロ支援国家承認がなければ、それはロシア軍に殺された人、拷問された人、ロシア兵が立ち去った全ての場所の集団墓地にて埋められた人たちに対しての裏切り行為となる」と発言した。
また同氏は、「ブチャ、マリウポリ、イジュームを繰り返さないためには、行動せねばならない」と述べ、「ロシアはテロ支援国家として承認されねばならない。そうでなければ、テロは止まらない」と強調した。
これに先立ち、ウクライナ軍が解放した東部イジュームにて、ロシア軍に殺害された人々が埋められた大量埋葬地が発見されていた。16日、ウクライナ一時的被占領地再統合省は、イジュームの集団埋葬地にて16日検死が始まったことを報告している。