駐ウクライナG7大使、裁判改革と汚職対策の重要性を改めて指摘
ウクライナに駐在するG7の大使たちは、ウクライナの市民社会の代表者や専門家と会談し、戦時下の裁判制度改革、汚職対策改革について協議を行った。
「G7大使ウクライナ・サポート・グループ」がツイッター・アカウントに書き込んだ。
G7大使たちは、「戒厳令下におけるウクライナの司法改革と汚職対策議題の現状の挑戦を議論するために、市民社会の専門家や市民社会代表者と面会した。大使たちは、ウクライナの戦争の中での改革続行の決意を歓迎した」と伝えた。
さらに大使たちは、特別汚職対策検察(SAP)をはじめとする独立した機構が重要である点に同意したとし、さらに憲法裁判所改革とウクライナの汚職対策機関の障害のない活動が戦時下でも決定的に重要であり続けていることを強調したと報告した。
なお、ウクライナの主要な汚職対策機構には、政権高官の汚職犯罪に特化して、独立した刑事捜査を行う国家汚職対策局(NABU)、NABUの捜査管理や起訴を行う検察機構のSAP、これら機関の汚職犯罪に特化した裁判を行う「高等反汚職裁判所」がある。
欧州委員会は、6月16日に、ウクライナへの欧州連合(EU)加盟候補国地位付与の勧告に並び、今後ウクライナにより行われる課題のリストを公開していた。その際、欧州委員会は、「新しいSAP長につき、選考が認められた人物の宣誓を通じた任命プロセスの終了と、新しいNABU局長の選考と任命プロセスの終了」がウクライナによって行われることを前提に、ウクライナに対してEU加盟候補国地位を付与することを勧告している。
7月28日、ウクライナの政権高官による汚職犯罪の捜査管理と起訴に特化したSAPの新しいトップに、選考委員会が選出したオレクサンドル・クリメンコ氏が任命されていた。