「住民投票と称する行為は国際法に違反する行為」=松野日本官房長官

日本の松野官房長官は21日、ロシアがウクライナの占領地にて9月23〜27日に実施を計画しているいわゆる「住民投票」につき、ウクライナの主権と領土一体性を侵害し、国際法に違反する行為であるとし、認めてはならず強く非難すると発言した。

松野官房長官が21日朝の記者会見時に発言した

松野氏は、ウクライナ国内のドネツィク州、ルハンシク州、ヘルソン州、ザポリッジャ州において、9月23日から27日にかけて、ロシア「編入」に向けた「住民投票」が実施される予定であり、ラヴロフ外相を含むロシア政府関係者もこれに対して肯定的な反応をしているものと承知していると説明した。

その上で、松野氏は「ウクライナ国内におけるこうした住民投票と称する行為は、ウクライナの主権と領土一体性を侵害し、国際法に違反する行為であり、認めてはならず強く非難」すると強調した。加えて、そのような試みは無効であり、国際社会の法の支配に反するとした上で、「我が国は力による一方的な現状変更の試みは決して看過できず、引き続きG7をはじめとする国際社会と連携しつつ、強力な対露制裁およびウクライナの支援の2つの柱にしっかり取り組んでいく考え」だと説明した。

これに先立ち、ロシアの報道機関は、9月23〜27日に、占領を続けるウクライナ領ヘルソン州・ザポリッジャ州にて、占領政権が「ロシア編入を問う住民投票」を実施すると決めたと報じていた。

ゼレンシキー宇大統領は、ウクライナの立場は、如何なるアナウンスがあろうが、変わることはないと発言。クレーバ宇外相は、ロシア連邦による偽の「住民投票」も、ハイブリッド「動員」も、何も変化をもたらさないとし、ウクライナは自国領を解放する権利があるのであり、引き続き解放を続けると発言している