ゼレンシキー宇大統領、南北アメリカ諸国にウクライナ支持を呼びかけ
ウクライナのゼレンシキー大統領は5日、米州機構(OAS)の35か国の加盟国に対して、国連におけるウクライナへの支持の強化や、各国レベルでのロシアによる対ウクライナ戦争についての情報拡散を要請した。
ゼレンシキー大統領がリマで開催されている米州機構総会の参加者に対して、オンラインスピーチを行った。6日、ウクライナ大統領府が公表した。
ゼレンシキー氏は、「私は、すでにウクライナ防衛を強力に支持し、私たちの自由と独立に対するロシアの戦争を非難している人に感謝する。私は、ロシアのオブザーバー地位の効力を停止したあなた方の機構に感謝する。しかし、私たちは、平和のため、そしてロシア軍が制圧したウクライナの大地全体から出ていくようにするためには、より多くのことを必要としている。そのため、私は、あなた方に複数のレベルで私たちを支持するようお願いする」と発言した。
同氏はまず、1つ目のお願いとして、米州機構の加盟国に対して、国連総会でのロシア侵略非難投票の際にウクライナに賛成するよう呼びかけた。同氏は、他のどの国もロシアの対ウクライナ侵略戦争のような戦争を始めることのないようにするため、また世界のいかなる者も他者の領土の犯罪的併合の権利を持っているなどと思うことのないようにするためには、そのような支持が必要だと強調した。
2つ目として、ゼレンシキー氏は、「私たちは、あなた方の国から原則的立場を必要としている。あなた方の経済を、犯罪的戦争、戦争犯罪への資金獲得のために利用させるのを許さないでくれ。国際社会による断罪が免れない者と自らを結びつけることをやめてくれ」と呼びかけた。
また同氏は、米州機構のいくつかの国では、現在の戦争に関して「ロシアの見方」が支配的となっているとしつつ、「ロシアの見方」というのは嘘の見方であると述べ、ロシアが毎年自らのプロパガンダメディアに何十億ドルも拠出し、自国に関する幻想を生み出していることを指摘した。
3つ目として、ゼレンシキー氏は、ロシアの侵略について各国の国民が知ることができるように、現在の戦争と犠牲についての真実を伝えて欲しいと要請した。同氏は、各国の人々にロシアがウクライナの一般人にどのような邪悪をもたらしたのかを広めるべきだと指摘した。
そして、同氏は、「自由と独立のために戦っている者への支持が大きくなればなるほど、世界の自由自体が強くなり、私たちはロシア占領者からの自国領の解放への道をより早く通り抜けられるようになるのだ」と強調した。