ゼレンシキー宇大統領、公務員資産申告制度再開法に拒否権発動 資産情報の即時開示を要求
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ウクライナのゼレンシキー大統領は12日、戒厳令発令により停止していた電子資産申告制度を戒厳令下で再開させる法律に拒否権を発動したと発表した。
ゼレンシキー大統領がソーシャルメディア「X」アカウントで伝えた。
ゼレンシキー大統領は、「拒否権だ。朝、ウクライナ最高会議(国会)から、電子資産制度に制限を維持したままの法律が接到した。制限は受け入れられない。申告は公開されねばならない。即時に。1年後ではなく」と書き込んだ。
同氏はまた、同法は資産情報が即時公開される形で投票されねばならないとし、「法律はその主要な修正を伴わねばならない。(編集注:投票は)迅速に行われることが望ましい」と補足した。
これに先立ち、ウクライナ最高会議は5日、汚職対策制度として知られる電子資産申告につき、政権高官を含む公務に就く人物が戒厳令下でも資産の申告を行うことを義務付ける法律を採択した。
他方で、申告された資産を即時一般公開することを定めた修正提案は、賛成数199で否決された。ゼレンシキー大統領が同法に署名していたら、公務員の申告する資産の一般公開は発効から1年後となっていた。
これを受けて、6日、ウクライナ大統領公式ウェブサイトにて、ゼレンシキー大統領に対して、5日に採択された電子資産申告関連法に拒否権を発動して、公務員の資産申告を公開するよう要求した上で、最高会議に返却することを求める電子請願が、審議要件である2万5000人分の署名に達成していた。
写真:大統領府