大半のウクライナ国民は戦時下の選挙実施を危険かつ非常識だと思っている=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は、自身には選挙実施の用意があったが、大半のウクライナ国民は戦時下での選挙実施を「危険かつ非常識」だと考えていると発言した。

ゼレンシキー大統領がAP通信へのインタビュー時に発言した

その際ゼレンシキー氏は、ウクライナ憲法によれば、3月に大統領選挙の実施が予定されているが、戦争がその実施を不可能にしたと指摘した。

その他同氏は、戦時下に大統領であることがどれだけ困難かを表す言葉はないと述べつつ、同時に、大統領職を辞めることも想像できないと発言した。同氏はその際、「それは(編集注:自身が辞任したら)非常に不公平で、誤っており、間違いなく人のやる気をくじくものとなろう」と発言した。

なお、ゼレンシキー大統領は、以前、戦時下の選挙実施にとって特に困難なこととして、監視員の安全、軍人の投票、一時的被占領地や国外のウクライナ国民の投票、選挙実施資金確保を挙げていた。

ウクライナ憲法に従えば、平時であれば、最高会議(国会)選挙は2023年10月、大統領選挙は2024年春に実施されることになっていた。他方で、ウクライナでは現在戒厳令が敷かれており、選挙の実施は法制面で複雑となっている。現在も選挙実施可能性に関する議論が続いている。