ゼレンシキー宇大統領、ジョンソン米下院議長と会談
訪米中のウクライナのゼレンシキー大統領は12日、ジョンソン下院議長と初めて会談した。
ウクライナ大統領府広報室が伝えた。
発表によれば、ゼレンシキー氏は、米国によるウクライナの主権と領土一体性の防衛に向けた強力な努力につき謝意を伝えた。
同氏はまた、「ロシアの全面侵略の侵略初日から、米議会は私たちの国に侵略と効果的に対峙することを可能とさせる大きな支援を供与している。議会の両党・両院の支持は、非常に重要な要因であり、私たちはそれを極めて高く評価している」と強調した。
同氏は、ジョンソン議長に対して、ロシアが奪取したウクライナ領の50%を解放したこと、黒海でのウクライナ戦力の勝利、ウクライナ国内改革、将来の経済的自立へ向けた回帰といったウクライナの達成について説明した。その際同氏は、米国の支持継続と2024年のウクライナ支援のための追加予算の重要性を指摘した。
さらに同氏は、ウクライナは米国の軍事・財政支援に極めて責任をもって接していると強調し、最高会議(国会)では、軍事支援利用をモニターする委員会が活動していると伝え、また支援供与を担当する米国代表者とウクライナの協力も続いていると発言した。
そして同氏は、ウクライナはロシアの侵略を受けながらも欧州連合(EU)加盟交渉開始に必要な改革の実現を続けていると報告した。
その他同氏は、ジョンソン議長の執務室でウクライナのオストロフ聖書の複製を見かけたことに感動したと伝えた。
同時に米CNNは、同会談後にジョンソン下院議長がバイデン政権によるウクライナ戦略の理解がなければ、追加支援の確定は不可能だと発言したと報じた。
ジョンソン氏は、「私が議長に就任した当初から、ウクライナで私たちが何をしているのか、貴重な税金の使い道をどのように監視するのかにつきはっきりさせねばならず、そして国境での変革を必要としていた。これまでのところ、どちらも得られていない」と発言した。
同時に同氏は、ゼレンシキー氏との会談は「良かった」と形容した。
同氏は、米国の国境の状況を「絶対的惨劇」だとし、「どのような安全保障支援追加パッケージの採択の第一条件は、まず私たち自身の国家安全保障だ」と発言した。
なお、ゼレンシキー大統領は、11、12日に米国を訪問している。12日には、バイデン米大統領とも会談した。
写真・動画:ウクライナ大統領府