「日本との関係は最善の結果の1つ」=ゼレンシキー宇大統領、上川外相と会談
ウクライナのゼレンシキー大統領は7日、キーウを訪問した日本の上川外相と会談し、日本のウクライナに対する様々な支援につき謝意を伝えると共に、能登半島地震について日本の人々に哀悼を表明し、ウクライナからのサポートを期待してくれて良いと伝えた。
ゼレンシキー大統領がフェイスブック・アカウントで会談時の動画を投稿した上で報告した。
ゼレンシキー氏は、「日本の上川陽子外相と会談した。日本との関係は、私たちの最善の国際的結果の1つだ」と伝えた。
同氏はまた、これまでに達した両国関係の歴史的に高い水準、日本がウクライナに与えている安全保障支援やG7や国際政治での強力なリーダーシップ、経済支援、人道支援につき謝意を伝えた。
そして同氏は、「日本は、私たちの非常に重要で強力なパートナーだ。私は、今年も私たちの関係にとって十分に中身のある年となると確信している」と書き込んだ。
会談時、ゼレンシキー大統領は、日本で起きた地震につき、ウクライナの人々を代表して犠牲者遺族に哀悼を表した上で、日本の人々はウクライナの国家と社会からのサポートを期待して良いと伝えた。
また、ゼレンシキー氏は、岸田首相個人に対して感謝を伝えて欲しいと述べ、ウクライナや自身を支えてくれてきたこと、両国関係を歴史的水準に押し上げたこと、岸田首相のおかげで昨年G7においてウクライナ議題が優先的に扱われ、結果が出たこと、広島首脳会議に招待してくれたこと、2月にウクライナ復興会議が東京で開催されることとにつき謝意を伝えた。その際同氏は、2月の東京での会議には、シュミハリ首相率いる代表団が必ず出席すると述べた。
上川外相は、自身は外相就任前からウクライナ情勢をしっかりと追っていたとし、冬季をはじめ情勢について心配してきたと述べた上で、外相就任後もなるべく早い時期にウクライナを訪問したいと思っていたと伝えた。また外相は、今回の訪問の実現は、2月の会議のためにも非常に重要だと述べた。
また、ウクライナ大統領府広報室も、今回の会談につき公式ウェブサイトにて公表した。
発表によれば、ゼレンシキー大統領は、上川外相が自身の新年最初の外遊でウクライナを訪れたことは、ウクライナの人々を支える非常に重要なシグナルだと伝えた。
ゼレンシキー氏は、ロシアによるウクライナの町々への最近の大規模ミサイル攻撃の被害について報告した。
そして同氏は、昨年ビルニュス北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で採択されたウクライナ支援に関するG7共同宣言の採択を高く評価した上で、関連するウクライナ日本間のウクライナのための安全保証合意の締結作業の開始の重要性を強調した。
その際ゼレンシキー氏は、「二国間安全保証合意に関する日本との協議の開始は、重要な一歩だ。私たちは、その文書にできるだけ早く署名できるように積極的に作業する準備ができている」と発言した。
その他同氏は、ウクライナの和平案「平和の公式」への日本の積極的な支持と、スイスのダボスで開催される次期安全保障担当補佐官急会合への日本の参加準備につき謝意を伝えた。
その際上川外相は、日本は「平和の公式」の10項目の内、第1項目の「放射線・核の安全」の履行について共同リーダーシップを取る用意があると伝えた。
また両者は、ウクライナの復興・復旧における日本との連携活性化につき話し合った。ゼレンシキー氏は、協力の優先分野を指摘した上で、2月の東京開催の復興会議が成功裡に開催されるようにするために、日本側と積極的に活動する準備があると述べた。