ゼレンシキー側近、トランプ前米大統領の露宇戦争「速やかな終結」計画にコメント

ウクライナのイェルマーク大統領府長官は、ウクライナは戦争終結のためにロシアと妥協する準備も、領土を断念する準備もないと発言した。

イェルマーク大統領府長官がトランプ米大統領選候補による、戦争を速やかに終結できるとする発言に関する質問に答える形で発言した。ロイター通信が報じた。

イェルマーク氏は、ワシントン訪問時に記者団に対して、ウクライナは「公正な平和」達成に関するどのようなアドバイスにも耳を傾けるとしつつ、「しかし、私たちは非常に重要なことや価値である、独立、自由、民主主義、領土一体性、主権に関して妥協する準備はない」と発言した。

記者から、トランプ氏による戦争をうまく扱うという発言をウクライナはどのように評価しているかと質問されると、イェルマーク氏は、「正直に答える。わからない。見てみようではないか」と発言した。

またイェルマーク氏は、ウクライナは米国の次期政権が支援を提供し続けるよう活動していくと述べ、ウクライナは米国両党と米国民から支持を受けていると補足した。

そして同氏は、11月5日の米国大統領選挙につき、「それは、米国民の決定となるのだ。私たちは、その選択を尊重する」と発言した。

これに先立ち、ロイター通信が、トランプ氏の主要顧問であるキース・ケロッグ氏とフレッド・フレイツ氏の2名が、トランプ氏にロシアの対ウクライナ戦争の終結に向けた計画を提示したと報じていた。その際、トランプ氏は好意的な反応を見せたという。計画は、ウクライナがロシアと和平協議に入った場合にのみ、米国からの軍事支援が供与されることが含まれているという。また、同時に米国はロシアに対しては、協議を拒否すれば、米国によるウクライナ支援が強化されることになると警告することも盛り込まれていると報じられた。

カービー・ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)戦略広報調整官は6月26日、バイデン米大統領はロシア・ウクライナ戦争のどのような停戦協議に関する決定も、ゼレンシキー大統領とウクライナが下すべきだと考えていると発言していた