被占領下クリミア、露軍への「兵役」拒否による捜査・有罪判決続く

2014年以降ロシア連邦により一時的に占領されているウクライナ領クリミアでは、ロシア軍へ徴兵されることを拒否した住民への迫害が続いている。人権保護団体は、今年10月、「兵役」逃れにより、新たに4つの刑事捜査と10の有罪判決を確認した。

市民団体「クリミア人権保護グループ」がウェブサイト上で調査結果を発表した

発表には、「10月、クリミア人権保護グループは、クリミア住民に対して、ロシア連邦刑法典第328条(ロシア連邦軍兵役拒否)による4件の刑事捜査を確認した」と書かれている。

さらに、同団体は、10月には、同条項による10件の新しい判決が確認されたと伝えた。

同団体は、クリミアの占領開始から今年の10月末までに、ロシア連邦軍兵役拒否により、271件の起訴が行われ、その内259件にてすでに判決が出ており、12件が審理中であると報告した。

同時に同団体は、ロシアがクリミアで行っているような、占領地において住民を占領国の軍隊へと徴兵すること、及び兵役のプロパガンダを拡散することは、ジュネーブ第4条約(戦時における文民の保護に関する1949年8月12日付ジュネーブ条約)の第51条に違反していると指摘した。さらに、ウクライナ国民を兵役により占領地からロシア国内へ移動させることは、同条約第49常に違反していると説明している。