ウクライナのメディア調査団体、全国推奨メディアマップを公開
ウクライナの報道機関の活動を調査・分析している2団体「マス情報研究所」と「メディア探偵」は18日、ウクライナで活動する142の推奨される報道機関を表示するオンラインマップを発表した。
ウクルインフォルムで推奨メディアマップのプレゼンテーションが行われた。
市民団体「メディア探偵」のペトレンコ代表は、「推奨メディアマップは、『マス情報研究所』と『メディア探偵』によるウクライナ・メディアの質モニター分野における長年の活動の結果である。マス情報研究所は、読者に道標を与えるべく、これまで長年、非常に良質なメディアだと推奨されるオンラインメディアからなる『ホワイトリスト』を作ってきた。読者が良質で信頼できる情報を得られ、信頼可能なメディアを知ることができるようにだ。今回のこのマップは、そのプロセスの新しい一歩である」と発言した。
ペトレンコ代表は、今回発表された推奨メディアマップには、オンラインメディアだけでなく、テレビ局とラジオ局も紹介されていると伝えた。また同氏は、最初の段階で、同プロジェクトに200以上の地方メディアが加えられ、これらを透明性、専門的基準の遵守、報道倫理の観点という3つの基準で評価したと伝えた。
そして同氏は、「加えられたこれらメディアの他、私たちは、自らの経験とメディア空間の理解を利用して、注目すべきメディアを複数加えた。そして、私たちは、それらを評価した。それらメディアをそのまま加えたのではなく、私たちは、現在それらがどのように活動しているかを調べたのだ」と説明した。
同氏は、このマップは、断続的に更新されていくとし、評価を受けたいウクライナの報道機関は、自己推薦を行うことができると発言した。
市民団体「マス情報研究所」のロマニューク所長は、このプロジェクトを実現した人々は、良質で独立したメディアをサポートしたいと考えていると発言した。同氏は、「ロシアの侵略により、非常に多くのメディアが閉鎖した。私たちは、このプロジェクトがメディアを可視化しすることを期待している。広告主や寄付者にとっての可視化だ」と発言した。
同氏はまた、地方メディアが良質な情報を視聴者に届けることが非常に重要だと指摘した。さらに同氏は、何らかの欠点を持つメディアには、その点が報告されており、将来それらメディアが誤りを正すことで、このマップに掲載されるようになることは可能だと説明した。
同時に同氏は、調査報道メディアはこのマップへの掲載の検討をしていないとし、そのようなメディアの評価には特殊な手法が必要だからだと説明した。同氏は、「私たちは、そのような手法を専門家と策定することを計画しており、今後はそのようなメディアも加えていく」と発言した。
両団体が今回発表した推奨メディアオンラインマップは、以下のリンクからアクセスできる。
地図には、ウクライナ24州とクリミア自治共和国で活動する101のオンラインメディア、24のラジオ局、48のテレビ局が掲載されている。
この地図には、マス情報研究所とメディア探偵のメディア専門家・調査員が行ったモニタリングを通じて良好な評価を得たメディアが掲載されている。ウクルインフォルムもこのマップに掲載されている。