「ゼレンシキー宇大統領は最後通牒は受け入れない。真っ当な協議のみ行う」=ウクライナ大統領府
大統領府広報室がテレグラム・チャンネルにてポドリャク氏の発言を伝えた。
ポドリャク氏は、「どのような戦争もいずれ協議で終わる。ウクライナは、モスクワにて示された協議上の立場を聞いた。彼らは、協議フォーマットへの私たちの見解と私たちの協議上の立場を知っている。そのため、私たちがあたかも協議を拒否したという彼らのコメントは、単なる彼らの戦術の一部に過ぎない。彼らは、協議を最初から袋小路に追いやろうとしているのだ」と発言した。
また同氏は、ロシアには別のアプローチが必要だとし、協議は常識に基づく必要があり、ウクライナの人と国家の利益に基づいた公正な決定を作るための協議でなければいけないと強調した。
同氏は、「ウクライナ国民は、その抵抗でもって、私たちを袋小路に追いやることは非現実的な野心であることを証明した。彼らが停止するよう命令を受けたとするロシア人の嘘は、土曜未明に全世界が目にした現実が暴くことになった。まさにそのために、ゼレンシキー大統領は、ウクライナにとって受け入れられない全ての条件と最後通牒は、絶対に受け入れない。真っ当な協議だけ(受け入れる)」と強調した。
これに先立ち、2月24日、ロシア連邦のウラジーミル・プーチン露大統領はウクライナ東部ドンバス地方にて特別軍事作戦を開始すると発表。しかし、実際には、ロシア軍は、それを口実にウクライナ全土への侵攻を開始。これを受け、ウクライナ政権は、国内全域で戒厳令を敷き、また国民総動員令を発令した。
同時に、ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領は、ロシア大統領に対して、死者を出すのを防ぐために協議を行おうと呼びかけてきた。25日夜、ニキフォロウ・ウクライナ大統領報道官は、ウクライナは停戦と平和について話し合う準備があり、現在ロシアとの間で交渉の場所と時間について協議が行われていると発表していた。
他方、26日、ペスコフ露大統領報道官は、ウクライナとの交渉可能性を踏まえてウクライナに侵攻しているロシア軍に進軍停止命令が発動されたが、26日午後にはウクライナ側が交渉を拒否したたため、進軍が再開されたと発言していた。しかし、実際にはロシア軍の侵攻は停止しておらず、25日から26日にかけての夜間、ロシア軍は、キーウ市を含め、ウクライナ各地で攻撃を継続していたことが明らかとなっている。