毎日最大30人のウクライナ軍人が戦場で亡くなっている=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領がウォール・ストリート・ジャーナルへのインタビューの際に発言した。
ゼレンシキー氏は、「5、6月のピークでは、ウクライナは1日100〜200人の軍人を失っていた。現在は、戦死者数は1日最大30人に減っており、負傷者数は約250人だ」と発言した。
同氏はまた、毎日軍司令部から報告を受けていると述べ、損耗数を減らせたのは、何よりも火力均衡が変わったおかげであり、それは主に、ウクライナ軍が西側の兵器システムを効果的に使用できるようになったからだと指摘した。
同時にゼレンシキー氏は、現在停戦の可能性はないとし、停戦によってロシアは再軍備と戦力再編ができるようになり、制圧したウクライナ領への支配を維持することになり、総じて、紛争の拡大を促すことになると発言した。その際同氏は、「ロシアとの紛争の凍結は、ロシアに休憩時間を与える一時停止を意味する。彼らは、その一時停止を自らの地政学を変えたり、旧ソ連諸国への主張を断念するためには利用しない」と明言した。
また同氏は、ウクライナ社会は、まず全ての領土を解放し、それから今後何をするかにつき合意することが可能になると考えていると指摘した。同氏は、「私たちの人々は、私たちはそれ(領土解放)ができると確信している。私たちの行動が速ければ速いほど、亡くなる人の数は少なくなる」と発言した。
ゼレンシキー氏は、ロシアのことを、「ウクライナの地域を飲み込んだマッコウクジラ」だと形容し、それが今は紛争の凍結を望んでいると指摘した。そして、「その後彼らは休憩し、2、3年後には、さらに2つの地域を制圧し、その後また、『紛争を凍結してくれ』と言うだろう。そのように、どんどん進んでいく。間違いない」と強調した。
その他同氏は、プーチン露大統領はウクライナを過小評価していたと指摘し、「彼は、ヘビのように口を開いては、私たちのことを1匹のウサギのようなものだと思ったのだろう。しかし、私たちはウサギではない。彼は私たちを飲み込めないことが判明した上に、実際には引き裂きのリスクに晒されているのだ」と発言した。
また同氏は、ロシアの全面的侵攻が西側諸国の企業や消費者に大きなダメージを与えたことを指摘しつつ、それに関連して、同盟国がロシアの脅しに屈せず、はるかに強力な敵と対峙するウクライナを支援し続けてくれたことにつき、諸国に対して謝意を表明した。
写真:大統領府