ドイツ最大与党議員、ウクライナへの長射程ミサイル供与可能性を排除せず
独DWが報じた。
独議会社民党のニルス・シュミット外交問題報道官は、「私は、米国と協力して私たちもまたタウルスのような追加的システムを供給していく可能性を排除しない」と発言した。
同時にシュミット氏は、まずはウクライナ人自身が標的設定を行えるということ、ドイツ軍兵士がそれを行うのではないことを確信しなければならないと述べた。その際同氏は、ドイツ軍兵士がそれを行うと「私たちを危険な形での戦争への直接参加に近づいてしまうから」だと指摘した。
他方で同氏は、関連の決定を今採択する必要性は見ていないとも述べ、「私は国防相の評価を共有する」とコメントした。
これに先立ち、社民党議員のアンドレアス・シュヴァルツ議員もまた、ウクライナ軍の反転攻勢を巡航ミサイルで支えることを提案していた。
シュヴァルツ氏は、「ウクライナの反転攻勢は行き詰まっており、同国はそれを支えるために重要な空軍を有していない。そのため、残されているのは、巡航ミサイル『タウルス』のような誘導ミサイルしかない。ウクライナ軍はロシア軍が敷設した地雷原を克服し、領土奪還のためにそれを使用できる」と発言していた。
なお、ウクライナは、今年の夏のはじめからドイツに対して、最大射程500キロメートルの巡航ミサイル「タウルス」の供与を要請している。
しかし、ピストリウス独国防相は、ドイツ政府は近い将来におけるタウルスのウクライナへの供与可能性は検討していないとし、その理由として、ドイツの武器がロシア領に対して使われる可能性を指摘していた。
同時に、ドイツの与党「自由民主党」や野党「キリスト教民主同盟(CDU)」にも、ウクライナに対する武器支援を増やすこと、とりわけ長射程ミサイルの提供を支持する政治家がいることが報じられている。