ウクライナ情報総局、クリミア解放にはロシア撤退以外のシナリオもあり得るとコメント
ウクルインフォルム
ウクライナ国防省傘下情報総局所属のユソウ氏は21日、2014年からロシアに占領されているクリミアを解放するシナリオは、ロシアが撤退する以外にも複数の情勢展開シナリオがあり得ると発言した。
ユソウ氏が「ウクライナ・ニュース」へのインタビュー時に、記者から、クリミアにてロシアがいわゆる「善意のしるし」を示す可能性について質問された際に発言した。
ユソウ氏は、「情勢展開シナリオは複数ある。(編集注:善意のしるし以外の)他のシナリオもあり得る。ウクライナは、それが可能な限り迅速となるよう、そして、ウクライナの防衛者の損耗ができるだけ小さくなるよう、あらゆることを行っている。それに私たちのパートナー国の軍事支援の供給量や、前線の情勢展開も左右される。敵もまた防衛の準備をしている」と発言した。
記者から、クリミア解放は陸上だけでなく海上でも可能かとの質問に対して、ユソウ氏は、様々な課題の計画と履行の際に様々なシナリオが策定されると述べ、その内いずれのものがどの時に効果的だと判断するかは、個別に決められるものだと指摘した。
また同氏は、「もし内外の状況により、占領軍がクリミアを含む占領地を自発的に撤退することを決定すれば、それは兵士の命を守り、クリミアでも複数の戦争犯罪を防ぐことになる正しい決定となる。しかし、私たちの課題は、他のシナリオを待つことなく、それを確実なものとすることである」と発言した。
記者から、クリミア橋(ケルチ橋)はクリミア解放の時まで存在するか、と尋ねると、ユソウ氏は、情報総局はこれまで繰り返し、同建造物は不要だと伝えてきたと答えた。同氏はまた、「その建造物が撤去される時が脱占領前か後か、というのは、それほど戦略的な話ではない」とも発言した。