ウクライナ破滅というプーチンの目的は変わっていない=OSCE米国代表
カーペンター米国常駐代表がウィーンでのOSCE常設理事会で発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
カーペンター氏は、「来月には、ロシアがクリミアへと違法に侵攻し、占領することにより、ウクライナへの侵略を開始してから10年が経過する。2月はまた、ロシアがベラルーシの支援を受けて他の(OSCE)加盟国に対して全面戦争を始めてから2年が経過する」と発言した。
また同氏は、年末年始のロシアのウクライナの町々に対する攻撃は「世界に対して、プーチン大統領の目的が不変であること」を改めて思い出させるものとなったとし、「彼は独立国家としてのウクライナを破滅させ、民を服従させ、国民の民主的な声と主権を奪いたがっている」と指摘した。
その際同氏は、「プーチン自身とその共犯者の言葉」がそのことを物語っているとし、「1月16日、プーチンはモスクワの関係者を前にロシアが現在占領しているウクライナ領を公然と『征服』と形容した。クレムリンが自らの戦争を帝国主義的観点で捉えていることには、一切の疑いも挟めない」と発言した。
また同氏は、メドヴェージェフ露安全保障会議副書記が1月17日に、「ウクライナの存在はウクライナ人にとって致死的に危険だ」と述べ、ロシアはウクライナ人に対して「降伏するか死ぬか」を迫ることになると発言したことを喚起した。
その上で同氏は、「プーチンとその周辺人物がウクライナを主権ある独立国家としてではなく、クレムリンが支配する想像上の帝国のための貴重な不動産の一部とみなしているのは間違いない」と指摘した。
同時に同氏は、クレムリンが何を望もうが、ウクライナの欧州大西洋未来(編集注:NATO加盟)は「完全に現実的」だと発言した。
そして同氏は、「圧倒的多数のウクライナ国民は、自らの運命は欧州にあるのであって、ロシアの支配下にあるのではないということを知っている。ウクライナの人々は民主主義、法の支配、欧州と大西洋間の道を選んだ。ウクライナの人々は、自らの家、自らの自由、自らの国の独立を守るために戦うことを決めた。ウクライナは、この戦いで勝たねばならず、米国はウクライナの側に立っている」と発言した。