ロシア軍、ウクライナを再び大規模ミサイル攻撃 3州の電力施設に被害
ハルシチェンコ・エネルギー相がフェイスブック・アカウントで報告した。
ハルシチェンコ氏は、「敵は再び国の電力インフラを攻撃した! とりわけ、ドニプロペトロウシク州、イヴァノ=フランキウシク州、リヴィウ州の施設が攻撃された」と伝えた。
同氏によれば、施設機材が破損しており、施設の1つでは職員1名が負傷したという。
ドニプロペトロウシク州の被害 写真:リサク・ドニプロペトロウシク州軍行政府長官
電力会社「ウクルエネルホ」は、フェイスブック・アカウントでロシア軍の未明の大規模ミサイル攻撃により、西部地域の主要な電線路の送電が止められたと伝えた。
発表には、未明のミサイル攻撃で3州の電力施設が破損したとし、「被害を受け、西部地域のウクルエネルホの主要な電線路が保護行為により停電している」と書かれている。現在、修繕作業が続いているという。
ウクルエネルホ社は、同日は電力不足が続いているとし、「全ての消費者に節電をお願いする。産業界には、最大限電力輸入を誘致し、保有していれば代替の電力源を用いるよう要請する」と伝えた。
また、東部ハルキウ州では、今後24時間も電力消費制限が続くとし、南部クリヴィー・リフの産業用電力消費も24時間制限されると書かれている。
東部ハルキウ州のシニェフボウ州軍行政府長官は、テレグラム・チャンネルにて、未明、ハルキウの精神科病院がロシア軍のミサイル「S300」で攻撃を受けたとし、53歳の女性が負傷したと報告した。
同氏は、4月27日0時30分、ハルキウは、「S300」で第3精神科病院の敷地が攻撃されたとし、「攻撃により窓、屋根、屋内、使われていない建物、配膳室建物、第14病棟の建物が破損した。53歳の女性が負傷。飛来時、60人の患者と5名の病院スタッフがいた」と伝えた。
精神科病院の被害 写真:ヴヤチェスラウ・マジイェウシキー/ウクルインフォルム
その他同氏は、過去24時間同州は15の自治体がロシア軍の攻撃を受け、ヴォウチャンシクでは67歳の男性が死亡、シェスタコヴェでは42歳の男性が負傷、ソトニツィキー・コザチョクでは56歳の男性と54歳の女性が負傷、デルハチでは4名の市民が負傷(内3名は児童)したと報告した。
オレシチューク・ウクライナ空軍司令官は、テレグラム・チャンネルにて、ウクライナ防空戦力は、ロシアが発射したミサイル34弾の内21弾を撃墜したと報告した。
発表によれば、ロシアが発射したミサイルは以下のとおり。
・巡航ミサイル「Kh101/Kh555」9弾(サラトフ州の戦略爆撃機「Tu95」から発射)
・航空誘導ミサイル「Kh59/Kh69」9弾(ベルゴロド州とアゾフ海海上から発射)
・地上発射型誘導ミサイル「S300」2弾(ベルゴロド州から発射)
・巡航ミサイル「イスカンデルK」2弾(被占領下クリミアから発射)
・空中発射型弾道ミサイル「Kh47M2キンジャル」4弾(リャザン州とタンボフ州から発射)
・巡航ミサイル「カリブル」8弾(黒海海上から発射)
この内、撃墜したのは以下21弾
・巡航ミサイル「Kh101/Kh555」6弾
・航空誘導ミサイル「Kh59/Kh69」8弾
・巡航ミサイル「イスカンデルK」1弾
・巡航ミサイル「カリブル」6弾