ロシア軍、夜間に再び大規模ミサイル・無人機攻撃　ウクライナの電力施設に被害

ＤＴＥＫがテレグラム・チャンネルで伝えた。

同社は、「ウクライナのエネルギー分野にとってもう１つの苦しい夜だった。ロシア人は、ＤＴＥＫの火力発電所の１つを攻撃した。私たちの同僚３名が負傷した。医療関係者があらゆる可能な支援を施している」と伝えた。

また同社は、同発電所の機材に深刻な破損が生じたとし、現在従業員が被害の除去に取り組んでいると報告した。

さらに同社は、今回の攻撃は過去３か月における同社火力発電所に対する７回目の大規模攻撃だと強調した。

電力会社「ウクルエネルホ」は、テレグラム・チャンネルにて、同日未明の攻撃にて、４つの州の電力システム施設が破損したと報告した。

報告には、「本日未明、ロシアの無人機がウクライナの民間電力インフラ施設に対して新たな大規模攻撃を行った」と書かれている。

攻撃により、中部ヴィンニツャ州、南部ドニプロペトロウシク州、東部ドネツィク州、中部キーウ州４州の電力インフラ施設の設備が破損したという。

公共放送「ススピーリネ・ヴィンニツャ」は、ヴォルゾウ・ヴィンニツャ州軍行政府長官の発言として、同州では重要インフラ施設への着弾があったと伝えた。

報道には、「ロシア軍のヴィンニツャ州での攻撃の結果、重要インフラ施設への着弾があるとヴォルゾウ州軍行政府長官が伝えた。暫定情報では、被害者なし。現場では、被害除去のために全ての必要な措置が取られている」と書かれている。

南部ドニプロペトロウシク州のリサク州軍行政府長官は、フェイスブック・アカウントにて、同日のロシア軍の同州へのミサイルと無人機による攻撃により、民間人３名が負傷したと伝えた。

リサク氏は、「未明、敵は州に対して大規模攻撃を実施。私たちの空の防衛者がそれを撃退した。５機の『シャヘド』と４弾のミサイルを撃墜。防空は、ニコポリ地区、クリヴィー・リフ地区、シネリニコヴェ地区で活動した」と書き込んだ。

また同氏は、クリヴィー・リフ地区とニコポリ地区で、３０歳、４１歳、６３歳の男性３名が負傷、その内２名が中度の負傷で病院へ搬送されたと報告した。

ニコポリ地区では、７軒の民間の建物、５軒の経済設備、１台の自動車、電線、１台の建設器具が破損したという。

中部キーウ州のクラウチェンコ州軍行政府長官は、フェイスブック・アカウントにて、同州ではロシア軍の自爆型無人機の破片の落下により電線と１企業の設備が破損したと報告した。民間・重要インフラ施設への着弾はなく、犠牲者も出ていないとのこと。

ウクライナ空軍のオレシチューク司令官は、テレグラム・チャンネルにて、同日未明ロシア軍は、以下の９弾のミサイルと２７機の自爆型無人機で攻撃したと報告した。

・巡航ミサイル「Ｋｈ１０１／Ｋｈ５５５」４弾（カスピ海海上の戦略爆撃機「Ｔｕ９５ＭＳ」から発射）

・弾道ミサイル「イスカンデルＭ」３弾（露ヴォロネジ州から発射）

・誘導航空ミサイル「Ｋｈ５９」２弾（アゾフ海海上から発射）

・自爆型無人機「シャヘド１３１／１３６」２７機（露プリモルスコ＝アフタルスクから発射）

この内ウクライナ防空戦力は、以下３２点を撃墜したとのこと。

・「Ｋｈ１０１／Ｋｈ５５５」全４弾

・「Ｋｈ５９」１弾

・「シャヘド」全２７機

撃墜は、ドニプロペトロウシク州、ザポリッジャ州、ドネツィク州、ミコライウ州、ヘルソン州、ハルキウ州、キーウ州、チェルカーシ州、ポルタヴァ州、ヴィンニツャ州で行われたと報告されている。

写真：第１１７機械化旅団