国民の意志なくして政権が領土を断念することはできない=ゼレンシキー宇大統領
ウクルインフォルム
ウクライナのゼレンシキー大統領は、ウクライナ国民の意志なくして、政権が安全保障の代わりにウクライナ領を断念することを決めることは不可能だとの見方を示した。そのような領土の断念はプーチン氏の勝利となるとも指摘した。
ゼレンシキー大統領が複数仏メディアへのインタビュー時に発言した。ルモンドが報じた。
ゼレンシキー氏は、「政権には、自国領を断念する公式な権利はない。それが生じるには、ウクライナの民がそれを望まねばならない」と発言した。
同氏はまた、ウクライナは欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)からの安全の保証と交換にウクライナが自国領で譲歩することはあり得るかとの発言は多く聞かれているかもしれないが、しかし、ウクライナ政権にそのような公式の提案は1つもなされていないと指摘した。
その際同氏は、「ウクライナには誰も何も公式に提案していないことを理解せねばならない。そして、ウクライナは自国領を決して明け渡さない。ウクライナの領土一体性に関するどのような問題も、1人の大統領、1人の人間、あるいは世界のあらゆる大統領であっても、ウクライナの民抜きに決定することはできないのだ。それは不可能だ。それはウクライナ憲法に反する」と発言した。
そして同氏は、そのような案はプーチン氏の勝利となるとの見方を示した。
その上で同氏は、「しかし、たとえ紛争が凍結されたとしても、後になって彼(プーチン)が戻ってくる可能性がある。そのため、その問題は極めて複雑なのだ」と発言した。