ゼレンシキー宇大統領、東部戦線での苦戦の理由を説明

ゼレンシキー宇大統領、東部戦線での苦戦の理由を説明

ウクルインフォルム
ウクライナのゼレンシキー大統領は、現在ウクライナ東部の戦況は確かに苦しいとし、ロシア軍による緩やかな前進が確認されていると発言した。

ゼレンシキー大統領が16日に公開された公共放送「ウクライナ・ラジオ」へのインタビュー時に発言した

ゼレンシキー氏は、「東部の状況は確かに苦しい。緩やかながらも、それでもロシアの圧力と前進が生じている。いくつかの理由がある。私たちの旅団への人の充填、旅団の武器の充填と装備。これら全てのプロセスがかなり緩慢なのだ。旅団が武器を待っている時に、単に人だけ旅団に充填してはいけない。私たちは、(米)議会における合意から12か月、いくつかの武器の供給を待っているのだ」と発言した。

また同氏は、東部では長期にわたって戦闘に参加している兵士からなる旅団が耐えていると指摘し、彼らの交代が必要であり、彼らの場所には他の旅団が配備されねばならないとしつつ、「想像してほしい。彼ら(編集注:代わりとなる旅団)の装備が整っていないのだ。彼らを単に肉壁として投入せよと? ロシア人がやっているように? 誰もそんなことは望んでいない。そのため、兵士たちは疲れ、後退しているのだ。なぜなら、誘導航空爆弾で攻撃され、爆撃されているからだ。周りのあらゆるものが破壊されている。彼らは、後退しても良いかと質問し、軍幹部は『良い』と答えている。なぜなら、私たちの基本的な立場は、『まず人ありき、それから領土』だからだ」と強調した。

そして同氏は、交代が行われること、彼らの後ろに別の旅団がいることについて確信を生み出さねばならないと指摘した。同氏は、「そしてその時、ロシア人が、私たちが今東部にあるような立場になるのだ。そして、それが実際に起きていることだ」と発言した。

加えて同氏は、予備の部隊が編成されたと指摘した。その部隊の核となるのは、戦争を経験してきた人々であり、その周りに動員された人々がつくとし、訓練が終わったら皆に機材の装備が行われると発言した。

同氏は、「誰も何十もの新しい旅団は作っていない。ある場面がある。例えば、ある旅団が、疲弊のあまり、ある広さの地点をもはや維持できなくなっているとする。すると、そこを追加の旅団が強化せねばならない」と指摘した。

記者から、近々前線で何が起こるか、ロシア軍は現在の進軍速度を維持していくのかと質問されると、ゼレンシキー氏は、ロシアは毎日1500〜2000人の兵力を損耗しており、彼らはそのような損耗を抱えたままずっと進み続けることはできないとの見方を示し、すでにいくつかの方面では、進軍速度は鈍化していると答えた。

その上で同氏は、「現在、彼らを止めるために、私たちが待ち望んでいた予備兵力、装備の整った旅団が寄せられる。しかし、ロシア人が欲していることを理解せねばならない。あなた方は、味方を大切にしない、どれだけ人が死のうが気にしない国家と戦っている。私たちは、来年戦争が終わるようにあらゆることを行わねばならない。外交的手段でだ。それが非常に重要だ」と強調した。

写真:大統領府


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