ロシア、ウクライナ東部占領地への傭兵投入を活発化=ロイター
23日、ロイター通信が報じた。
ロイターは、複数の関係者の発言を元に、雇用主が被雇用者に対してウクライナ東部へと赴くよう提示していたと報じた。彼らの発言によれば、雇用者は誰の依頼でそのような募集をしているのかを明らかにしていないという。また、ロイターが話した関係者は、自身への危害が生じることを恐れて、実名を明かすことは断ったという。
関係者の一人は、「そこはフルハウスだ。彼らは、戦闘経験のある者全員を集めている」と発言した。
その人物は、自身もこれまでにウクライナやシリアにて、ロシアの雇用主が集めた人物の集団に混じり戦闘をしていたとし、それら集団が実行していた作戦はロシア連邦の「戦略的利益」と密接に関係するものだったと発言した。ただし、彼は、その雇用主らの名前を明かすことは断った。
またその人物は、今回ウクライナ東部ルハンシク州における課題のために他の傭兵たちのもとに加わる予定だと発言した。
別の関係者は、海外でのロシアの作戦に参加した経験のある人物で、今回ウクライナ東部にすでに到着しているという。彼は、今回の傭兵の投入は防衛目的で行われていると発言した。また、別の傭兵も同様の発言をしているという。
さらに別の関係者は、自身は今回傭兵としては参加していないが、特別訓練の行われた場所にいる人々と連絡をしていたという人物。この人物は、今回の傭兵展開の目的は、ウクライナの安定の弱体化を目的とした工作活動だと発言した。
なお、ロシア大統領府は、対ウクライナ戦争のための傭兵雇用への関与を否定している。ドミトリー・ペスコフ露大統領報道官は、「私たちは、それについて初めて耳にしており、その主張がどれだけ正しいものなのかわからない」と発言した。
さらにペスコフ氏は、ウクライナ東部にはロシア正規軍も軍事顧問も、これまでも今もいたことはないとし、ロシアはそのような人物を派遣する可能性も検討していないなどと発言した。