NATO加盟4国、首脳会議前にウクライナのための安全保証の内容調整を急ぐ=米報道
米政治ニュースサイト「ポリティコ」が関係者の発言をもとに報じた。
同盟国4国(米英仏独)の小グループは、首脳会議の前に、関連の宣言を完成させるべく、現在活発な協議を行っているという。4国は、過去数週間、本件をウクライナと協議をし、さらにNATO、EU、G7の他の同盟国ともやりとりをしてきたという。
保証のアイデアは、ウクライナに対して、現在行われている軍事支援をさらに恒常的に提供するつもりのある全ての国々が「傘」を作り出す、という内容だという。
また、NATOの多くの同盟国は、戦争が終結したらウクライナがNATOに加盟できる、ということには概して同意していると書かれている。
そのため、NATOの大国4国は、各国が当面ウクライナに提供することのできる、ギャップを埋める安全保障分野のコミットメントの策定を行ってきている。同時にNATOの東方の国々は、戦闘が継続していても、できるだけ早くウクライナのNATO加盟を確保すべきだと主張している。
また報道では、ベルリン、パリ、ロンドン、ブリュッセルの匿名公的人物の発言として、西側諸国が11日に始まるビルニュスNATO首脳会議にて、安全保証の「傘」のフォーマットを発表するつもりだと書かれている。
9日、バイデン米大統領は、スナク英首相とロンドンで会談し、最終的な詳細を調整するつもりだという。イニシアティブでは、同盟国がすでに提供している、武器、装備、訓練、資金、インテリジェンスの支援供与を継続することを最終的に約束することになるかもしれないという。同時に、ウクライナがNATO加盟に関する堅固な約束を得られる可能性は低いことから、ウクライナのための結束のより永続的シグナルを提供することが意図されているという。
NATOのシニア外交官は、「それは基本的に、私たちが今後も非常に長い間ウクライナ軍を武装し、彼らに資金を提供し、彼らにアドバイスをし、彼らがどのような将来の侵略も抑止する能力を得られるように訓練していくことの保証である」と発言した。
またこの外交官は、関心を持つ国がそれぞれウクライナと二国間で自らのコミットメントにつき決定することになるとし、「それ(コミットメント)は何でもあり得る。防空から、戦車、あらゆるものがあり得る」と説明した。
その他、ストルテンベルグNATO事務総長は7日には、首脳会議にてウクライナ防衛の近代化計画に合意されると述べていた。その計画は、「ウクライナ軍とNATOの間の完全な相互運用性を保証する複数年支援プログラム」を定めるものだという。
また、ストルテンベルグ氏は、ウクライナNATO間協力の新たなフォーマットの創設も発表されることになるとし、それによって、双方が実質的な協力活動の作業をするための空間が開けると説明した。
なお、11、12日、ビルニュスにてNATO首脳会議が開催される。ウクライナ政権は、同会議にて、明確な安全の保証と明白なNATO加盟展望を得たいと考えている。