外国軍人がウクライナ領でウクライナ兵を訓練したり機材を修理することは可能=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領がフランスのルモンドとBFMTVへのインタビュー時に発言した。
ゼレンシキー氏は、「私たちはそのことをパートナー国と何度も話してきた。ウクライナが自らの軍を外国の訓練ミッションに送っていることは秘密ではない。榴弾砲、装甲車、そして今はF16(編集注:の訓練)だ。しかし、私たちがそこへ軍を送り、私たちの若者たちが戻ってきて、外国の訓練ミッションには感謝しているのだが、彼らはウクライナでさらに適応せねばならず、数か月ここでも訓練を受けるのだ。そして、そのプロセスは2倍の長さになる。そのため、提案はこうだ。時間を短縮しよう。その訓練ミッションをウクライナで実施して、戦争状態に一挙に適応させよう。私はその提案に何らの問題も見ていない」と発言した。
同時に同氏は、それはフランス軍だとか他国の軍がウクライナへ来るという話ではなく、訓練プロセス、指導官がウクライナで活動するという話だと説明した。そしてそれは、サイバーセキュリティなど、様々な訓練があり得るとも補足した。
その他同氏は、外国軍人は、時間を節約するために、西側装備品の修理のためにウクライナに滞在することも可能だとの見方を表明した。
同氏は、「技師がウクライナへ来て、ウクライナがライセンスを受け取って、『カエサル』のような双方の国にとって有益な共同生産を行うということを、どうして考えないのだろうか。それは、ウクライナにもフランスにも有益だ。というのも、カエサルが戦場で肯定的な能力を示したため、価格が上がっているからだ。そして、それはフランスだけが生産している」と発言した。そして同氏は、だからこそ、マクロン仏大統領が共同生産や訓練のために人員を派遣するという提案をしたことには何ら否定的なものはないと指摘した。
これに先立ち、チェコのパヴェル大統領は、NATO加盟国の軍人がウクライナ国内で支援活動を行ったとしても、それが国際ルールに違反することはないと発言していた。
また、2月26日、マクロン仏大統領は、ロシアが現在の戦争に勝たせないためにはあらゆることを行う必要があるとしつつ、将来的に欧州の部隊をウクライナに派兵する可能性を「排除すべきでない」との見解を示していた。
これに関し、ルコルニュ仏国防相は、現時点でウクライナに派兵する計画は存在しないと述べつつ、他方で諸国がウクライナで特別訓練や地雷除去を行う可能性は検討可能だとの見方を示していた。
エストニアのツァフクナ外相は、マクロン仏大統領が将来最近ウクライナへと西側諸国が派兵する可能性を排除すべきでないと言及したことにつき、それは西側政治家がウクライナの戦勝の重要性を理解し、より多くのことを行う準備があることを示すものだと指摘していた。
また、クレーバ宇外相は、2014〜2022年にウクライナ領で諸外国軍人により様々な訓練ミッションが実施されていたことを喚起した上で、それらの訓練ミッションをウクライナに戻すよう呼びかけている。
写真:大統領府