ウクライナとフィンランド、二国間安全保障協定に署名 8か国目
ゼレンシキー大統領がキーウを訪問したストゥブ・フィンランド大統領との共同記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「今日私たちは、ウクライナとフィンランドの間の二国間安全保障協定に署名した。それは、全ての重要な分野の10年間の協力を定める包括的な文書である」と発言した。
また同氏は、両国は「ロシアのテロが今後決してどこであっても命を奪うことのないようにするために」一緒に安全を保証しなければならないと発言した。
さらに同氏はストゥブ大統領との会談時に、安全保障問題と「数千人の命を守ることに役立つあらゆること」に特に注意を向けたと伝えた。
同氏は、フィンランドに対して、ロシア全面侵略の期間に提供された支援につき謝意を伝えた。
ストゥブ大統領は、記者会見時、フィンランドは今回のウクライナとの安保協定署名により、ウクライナの対ロシア勝利において自らの役割を果たしたいと考えていると述べた。
ストゥブ氏は、フィンランドは今回、ウクライナと安保協定を署名した8番目の国となったと述べ、またフィンランドは全ての基準を満たした場合におけるウクライナによる欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)加盟を支持しているとも発言した。
さらに同氏は、「私たちは、ウクライナのEUとNATO加盟への道は、定義上、ウクライナの勝利であり、プーチンの敗北であることを決して忘れてはならない。私たちはその点で役割を果たしたいと思っている」と発言した。
同氏は加えて、「ウクライナは欧州であり、何もそれを否定はできない」と強調した。そして同氏は、「私たちは、それが実現するように長期方策をとるべきである」と述べた。
なお、同日、ウクライナ大統領府広報室は、今回署名された「ウクライナ・フィンランド安全保障協力・長期支援協定」の全文を公開した。
2023年7月のビルニュスNATO首脳会議の際にG7首脳は発表したウクライナ支援に関する共同宣言に署名していた。
ウクライナは、同宣言を発展させる形で、これまでに英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、デンマーク、オランダとの間で二国間安全保障協定を締結している。
また、ウクライナと日本も、昨年10月7日に、ウクライナの安全保証に関する二国間合意締結に向けた一回目の協議を行っている。ゼレンシキー大統領は、3日の岸田日本首相との電話会談の際に、ウクライナと日本は同協定の締結に向けて、これまで3回の協議を行ったと述べている。
写真:ウクライナ大統領府