「ロシアを恐れず、武器を与えてくれれば、ウクライナは戦争に勝つ」=クレーバ宇外相
クレーバ外相がポーランド北東部オルシュティンで開催されたフォーラム「未来のキャンパス・ポーランド」へのシコルスキ・ポーランド外相との出演時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
クレーバ氏は、ロシアの全面侵略が始まって以来、ウクライナが闘っている最大の挑戦は、「西側同盟国による決定採択の際に、エスカレーションの恐怖が支配している」という事実だと指摘した。同氏はその際、ウクライナが新しいタイプの武器について要請をする度に、同盟国からそれはロシアのエスカレーションを招くかもしれないという主張と共に拒否されてきたと伝えた。
そして同氏は、エスカレーション恐怖が同盟国の決定に影響を及ぼす主要な要因でなければ、ウクライナは今よりはるかに良い状況にあったであろうし、今よりはるか前により多くの武器を受け取っていたであろうと指摘した。同時に同氏は、現在西側のエスカレーション恐怖は、全面戦争当初に比べれば、小さくなっているとも述べた。ただし、それによる遅延は、多くのウクライナ人を代償としたし、国に多大な経済的損失を与えたと説明した。
加えて同氏は、全面戦争開始以降、ウクライナ政権は、西側諸国がロシアの反応について深く考えていないと指摘してきたと強調した。同氏は、ロシアは最初からそのようなジレンマは抱えておらず、ウクライナに何千何万の砲弾やミサイルを投入し、エスカレーションを恐れてなどいないと発言した。
そして同氏は、「ロシア人はそのように行動している。なぜなら、彼らにはウクライナを破滅させたいという、非常に明確な戦略を持っているからだ」と強調した。
さらに同氏は、西側の「ロシアによる潜在的なエスカレーション」という主張は、ウクライナの勝利を助けるような断固とした行動を取らないことの口実となっていると指摘した。
その上で同氏は、「私は皆に言う。ロシアの行動を恐れるな! 私たちは恐れていないし、私たちは何も恐れていないし、私たちを助けてくれ。私たちが必要としている物を与えて欲しい。そうすれば、私たちはこの戦争に勝つ」と強調した。
また同フォーラムで、ポーランドのシコルスキ外相は、プーチンが何をするかを考えるのではなく、反対に、プーチンにウクライナが何をするかを考えさせなければならないと発言した。その好例として、同氏は、ウクライナ軍のクルスク州への侵攻成功を挙げ、今プーチンとその周辺人物は、ウクライナが今後どのように行動するか、ウクライナが次どこで攻撃を仕掛けてくるかということを考えなければならなくなっていると指摘した。
その他同氏は、ウクライナは、自分が必要だと思うように、一切の制限なく、西側の全ての武器を使って戦う権利を得なければならないと強調した。