シャップス英前国防相、英政府にウクライナに課す長射程ミサイル使用制限の解除を呼びかけ
シャップス前国防相がサンデー・タイムズに寄稿した。
シャップス氏は、「プーチンがひんぱんにロシアから発射刺される航空誘導爆弾を用いて男性、女性、子供を狙っているとの観点から、私たちは、ロシア領に対する私たちの長射程武器の使用を緊急に承認せねばならない。(中略)私たちは、多くの攻撃がロシア領から行われているのを知っている。そして、英国のミサイルでのクリミア攻撃の許可を別とすれば、私たちは、いまだに私たちのウクライナの同盟者たちが攻撃源を攻撃することを許可することには慎重なのだ」と書き込んだ。
そして同氏は、「ゼレンシキー大統領の勇敢な人々に対して手を後ろで縛られたまま戦うこと」を求めるのを止める時が来たと主張した。また同氏は、その代わりに英国は、プーチンに対して直接の警告を出すべきだとし、「もしあなた方(編集注:ロシア)が男性、女性、子供たちをロシアから発射する航空誘導爆弾で殺し続けるなら、私たちは残りの世界に私たちの長射程ミサイルであなた方の発射台を破壊することを許可させることになる。たとえそれらがどこにあろうと、たとえロシア国内であろうと」と強調した。
さらに同氏は、今は、ウクライナで何が起きていることは、ウクライナだけに関わることではないことを思い出すべき時だと述べた。そして、同氏は、「それは私たちにも関わっている。私たちの生き方全体の防衛の話なのだ。(中略)プーチンは私たちのことを勘違いしている。民主的な勝者と敗者のシステムを維持することは、弱さではない。それは力だ。しかし、私たちは、民主主義が脅威に晒されている他者のことを守ってはじめて、それを維持することが可能なのだ」と主張した。
その他同氏は、他の国に対しても、ロシア領内の目標に対する長射程兵器の使用をウクライナに認めるよう要請した。その際同氏は、「私たちは、自分たちの『ストーム・シャドー』の使用許可を与えるべきで、フランス人、米国人、そして私たちのより抑制的なドイツのパートナーたちも私たちに加わるよう招待せねばならない。『あなたのウクライナへの攻撃をやめよ。でなければ、私たちはウクライナの反撃を支持する』というプーチンに対するシンプルな最後通牒と共にだ」と強調した。
写真:ゲッティ