ウクライナの臨時海路をすでに7隻が利用=海軍
プレテンチューク報道官がオデーサのウクライナ・メディア・センターにおける記者会見時に発言した。
プレテンチューク氏は、「更新された情報によれば、新しい回廊を通って、私たちのところをすでに7隻の船が出帆した。つまり、7隻中7隻が成功ケースである。2隻が入港し、7隻が出港。内5隻は、全面侵攻の前からここに停泊していた船だ。よって、このプロセスは続いている。私たちは、これらの船のいる私たちの領海内のその海域の安全を確保するべく、あらゆることを行っている」と発言した。
同氏は、臨時海路を通り出港する船はその後ルーマニア、ブルガリア、トルコの領海に入り、ボスポラス海峡に到達すると伝えた。そして、同氏は、そこへの攻撃はもう北大西洋条約機構(NATO)加盟国の領海への攻撃となるために、ロシアは踏み切れないと指摘した。
これに先立ち、24日、ウクライナが設定している黒海の臨時海路を利用して、ウクライナ南部の海洋港を穀物を積んで出帆した2隻目の民間船舶「アロヤト」がトルコに到着していた。
8月10日、ウクライナは、黒海に面したウクライナの海洋港へのアクセスを可能にする商業船のための新しい臨時海路を発表していた。その際ウクライナは、あらゆるルートには、ロシアからの軍事的脅威と機雷の危険が残るとも伝えていた。
9月22日、南部オデーサ州チョルノモルシク港を1万7600トンのエジプト向け小麦を積んだパラオ船籍の「アロヤト」が出帆していた。これは、同臨時海路を利用して農作物輸出のために出航した2隻目の民間船舶。
1隻目の「レジリエント・アフリカ」は、9月19日に3000トンの小麦を積んでチョルノモルシク港を出帆。9月21日にボスポラス海峡に到達していた。
これに先立ち、2022年7月22日、イスタンブルにて、ウクライナとトルコと国連、及び、ロシアとトルコと国連がそれぞれ、ウクライナの海洋港の封鎖を解除し、ウクライナ産農作物を輸出できるようにするための合意を締結していた。同合意は、120日間継続し、当事者の合意により延長できることになっていた。過去、複数回にわたり合意の延長が行われていた。
しかし、ロシアは7月17日、トルコ、ウクライナ、国連に対して、ウクライナの海洋港からの同国の農産物を安全に輸出させるための黒海穀物回廊合意の効力を延長しないことを通達していた。
写真:ウクライナ農業省