ＥＵ、ウクライナへの３５０億ユーロの融資発表

キーウを訪れたフォンデアライエン欧州委員長がゼレンシキー宇大統領との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

フォンデアライエン氏は、「あなた方は、ロシアの侵略に対抗する上で防衛能力を強化する一方で、国家と経済を支えなければならない。私たちは、あなた方に最初から１８００億ユーロ以上の支援を行った。しかし、ロシアの執拗な攻撃は、さらなる支援が必要となる状況をもたらしている。そのため、私は、今日委員会が、Ｇ７のコミットメントからＥＵに３５０億ユーロを融資させることを可能とする提案を承認したことを発表できることをうれしく思う。これは大きな前進だ」と発言した。

また同氏は、ＥＵは送金のための手続きを年内に終えるとし、また融資はＥＵ内のロシアの凍結資産から得られる利益と担保としていると説明した。

そして同氏は、「融資はあなた方の予算に直接入り、マクロ財政安定性を改善し、あなた方が必要とする重要な会計空間を提供する。あなた方が、それら資金をどのように使うかを定めるのであり、それがあなた方にニーズに応じた最大限の柔軟性を与えることになる」と発言した。

同記者会見時、ゼレンシキー氏は、融資の用途につき「３５０億ユーロは、何よりもエネルギー分野と幼稚園、学校、大学のシェルターと、国産武器、無人機、ミサイルへと用いられることになる」と発言した。

また同氏は、資金の一部は武器と防空システムの輸入にも用いられると伝えた。

なお、２０日、フォンデアライエン欧州委員長がキーウを訪問した。同氏のウクライナ訪問は、ロシアの対ウクライナ全面侵略が始まってから今回で８回目。