G7外相、露に対し、ザポリッジャ原発の管理をウクライナに返還するよう要求
日本外務省ウェブサイトに「ウクライナのザポリッジャ原子力発電所における原子力安全及び核セキュリティの促進に向けたIAEAの取組を支持するG7外相声明」の仮訳が掲載された。
声明には、「我々は、安全で防護された運用を確保するため、ロシアが、ザポリッジャ原子力発電所及び国際的に認められたウクライナの国境内の全ての原子力施設の完全な管理を正当な主権を有する所有者であるウクライナに直ちに戻すことを求める。ザポリッジャ原子力発電所を運営するウクライナ人職員が、脅迫や圧力なしに職務を遂行できるようにしなければならない。地域を危険にさらしているのは、ロシアによる継続した原子力発電所の管理である」と書かれている。
また、G7外相たちは、原子力事故や異常事象のリスクを著しく増大させ、ウクライナ、近隣諸国及び国際社会の人々を危険にさらす、ロシア軍によるウクライナの原子力施設の占拠やその他の活動がこうした施設の安全及び核セキュリティに与える深刻な脅威に、引き続き深い懸念を抱いていると伝えた。
その上で、外相たちは、「国際原子力機関(IAEA)職員が、ウクライナの全ての原子力施設に安全かつ障害なくアクセスし、これらの施設の運営に責任を有するウクライナ人職員と直接に、また、干渉されることなく協働することが可能とならなければならない。ウクライナにおける原子力安全、核セキュリティ及び保障措置を強化するため、これらの取組を実施する全ての人員の安全に注意が払われなければならない」と強調した。
これに先立ち、ウクライナへの侵略を続けるロシア軍は5日、2回にわたりザポリッジャ原子力発電所の方向へと砲撃を行った。ゼレンシキー・ウクライナ大統領は、原子力施設への攻撃はいかなるものもテロ行為だとコメントしている。
写真:エネルホアトム社